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答弁本文情報

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平成二十年十一月十八日受領
答弁第二一三号

  内閣衆質一七〇第二一三号
  平成二十年十一月十八日
内閣総理大臣 麻生太郎

       衆議院議長 河野洋平 殿

衆議院議員滝実君提出三年後の景気回復の可能性に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員滝実君提出三年後の景気回復の可能性に関する質問に対する答弁書



一から三までについて

 今回の「生活対策」(平成二十年十月三十日新たな経済対策に関する政府・与党会議、経済対策閣僚会議合同会議決定。以下「本対策」という。)においては、「生活者の暮らしの安心」、「金融・経済の安定強化」、「地方の底力の発揮」を重点分野とし、我が国経済の立て直しに取り組んでいくこととしている。
 お尋ねの「景気回復」については、経済社会の動向等を総合的にみて判断する必要があり、個々の経済指標で一概に定義することは困難である。いずれにせよ、政府としては、現在の金融経済情勢を踏まえ、「日本経済は全治三年」という基本認識の下、当面は本対策等に基づき、景気回復を最優先で図っていくこととしている。
 なお、本対策の効果等の試算については、本対策には様々な施策が盛り込まれていること、それらについての予算や税制等の具体的内容が決定されていないこと等から、御指摘の野村證券金融経済研究所による試算と同様の試算を行うことは困難である。

四について

 経済財政運営に当たっては、経済成長と財政健全化の両立を図っていくとの考え方を基本とし、時々の経済状況に応じて、適切な対応に努めてまいりたい。
 本対策の財源については、税収減を補うための財源とは別のものとして、赤字国債に依存しないこととしている。

五及び六について

 「日本経済の進路と戦略−開かれた国、全員参加の成長、環境との共生−」(平成二十年一月十八日閣議決定)においては、我が国の財政について、「政府債務残高GDP比は二〇〇八年度(平成二十年度)百四十・二パーセント程度と引き続き極めて高い水準にあると見込まれる。このように、我が国財政は主要先進国の中でひときわ厳しい状況にあり、将来世代へ負担を先送りする構造となっている。(中略)人口減少や少子高齢化が進めば、将来の世代に一層重い負担がかかることから、財政健全化は喫緊の課題である」としており、政府としては、将来世代に責任をもった財政運営を行い、持続可能な財政構造を構築する観点から、債務残高GDP比を安定的に引き下げること等を目指しているところである。

七について

 「短期日本経済マクロ計量モデル(二〇〇六年版)の構造と乗数分析」(内閣府経済社会総合研究所ディスカッション・ペーパー一七三号)付属資料におけるシミュレーションは、モデルの構造について理解を助けるため、短期金利を機械的に固定するなど一定の前提を置いて推計した結果であるが、一般に、計量モデルによる計算結果は、相当の幅をもって解釈すべきものであることから、この結果をもって、赤字国債を発行して景気対策をすれば、将来世代への負担を減らすことが出来るか否かは一概には言えない。

八について

 平成十年当時と現在の経済情勢のどちらが厳しいかについては、内外の経済社会状況等の違いもあり、一概にお答えすることは困難であるが、現在の我が国経済については、世界経済の減速に伴い既に景気後退局面に入ったとみられ、当面、厳しい状況が続いていくものと認識している。



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