答弁本文情報
平成二十年十二月二十六日受領答弁第三五三号
内閣衆質一七〇第三五三号
平成二十年十二月二十六日
衆議院議長 河野洋平 殿
衆議院議員石井郁子君提出学齢期をすぎた義務教育未修了者の教育の保障に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員石井郁子君提出学齢期をすぎた義務教育未修了者の教育の保障に関する質問に対する答弁書
一について
義務教育を修了しないまま学齢を超過した者(以下「義務教育未修了者」という。)については、市町村は、その設置する小学校又は中学校に受け入れなければならないものではないが、これらの者についても、学習意欲のある限りは、これを尊重して学習の機会について配慮がされるべきであると考えており、現在、学校の収容能力や施設、設備等の状況が許す範囲内において、小学校又は中学校に受け入れているところである。
御指摘のように「国勢調査で、義務教育未修了者が判明できるように調査項目を改善する」ためには、既存の「在学、卒業等教育の状況」に関する調査項目について、その選択肢を、例えば、小学校と中学校に分けて細分化する必要があると考えられるが、そもそも当該調査項目については、記入に際して国民の抵抗感が大きいことから、そのような選択肢の変更を行うとなれば、正しい記入を確保することができるかどうか懸念されるところであり、そうした事情を踏まえると、総務省としては、御指摘のような「調査項目を改善すること」は、困難であると考えている。
中学校夜間学級は、市町村教育委員会が地域や学校の実態等諸般の実情を勘案の上、その必要があると判断した場合に設置するものと考える。
夜間学級を置く中学校については、公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律(昭和三十三年法律第百十六号)により算定した学級数等に基づき教職員定数を算定し、教職員給与費等の一部を義務教育費国庫負担法(昭和二十七年法律第三百三号)により国庫負担するなど必要な措置を講じている。
文部科学省としては、義務教育未修了者については、各地方公共団体において、それぞれの学習の目的や必要とする教育の内容等に即しつつ、地域や学校の実態等諸般の実情を勘案の上、必要な対応が図られているものと考えている。