答弁本文情報
平成二十一年五月十二日受領答弁第三五〇号
内閣衆質一七一第三五〇号
平成二十一年五月十二日
衆議院議長 河野洋平 殿
衆議院議員長妻昭君提出二〇〇〇年以降の年金記録に記録の抜け等の不備がある問題に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員長妻昭君提出二〇〇〇年以降の年金記録に記録の抜け等の不備がある問題に関する質問に対する答弁書
一及び二について
社会保険庁においては、年金記録の欠落や誤りがある時期により区分して記録の整理を行っていないため、お尋ねの件数及び原因・理由についてお答えすることは困難である。
年金記録確認第三者委員会(以下「第三者委員会」という。)においては、年金記録の訂正が必要と判断された事案について、当該記録の訂正が必要な時期により区分して記録の整理を行っておらず、また、年金記録の欠落や誤りが生じた原因・理由の分析を行っていないため、お尋ねの件数及び原因・理由についてお答えすることは困難である。
なお、第三者委員会において年金記録の訂正が必要と判断された事案のうち、申立人が平成十二年一月一日以降の期間について、年金記録の欠落や誤りがあると主張しているものは、国民年金に係る事案が百件程度、厚生年金保険に係る事案が二千件程度である。これらの事案の中には、第三者委員会において、国民年金に係る事務的過誤の可能性について言及されたもの、厚生年金保険の適用事業所に該当しなくなった後に遡及して標準報酬月額を引き下げた社会保険庁の処理が不合理であるとされたもの、事業主が適切に保険料の納付を行っていないとされたものなどがある。
御指摘の三事案については、社会保険庁又は市町村において、国民年金保険料の納付又は免除の申請の事実を確認することができる資料が現存せず、また、社会保険庁において当該被保険者に対して確認したところ、当該被保険者においても納付又は免除の申請の事実を証明する資料が現存していないため、お尋ねの点についてお答えすることは困難である。
お尋ねについては、所在不明者等を除く当時の担当職員を対象にヒアリング等の調査を行ったところであり、その調査結果からは改ざんの事実があったか否かについては確認できなかった。なお、当該調査の詳細については、平成二十年九月九日の年金記録問題に関する関係閣僚会議において公表された「標準報酬・資格喪失日の遡及訂正事案に係る調査結果について」に記載されているとおりである。
社会保険庁においては、これまでも年金記録の欠落や誤りが生じないよう、社会保険オンラインシステムへの年金記録の入力の際に複数人で入力結果の確認を行うなどしているところである。
また、被保険者及び受給権者の年金記録について、欠落や誤りがないか、当該被保険者及び受給権者においても確認していただくため、平成十九年十二月から平成二十年十月までの間、「ねんきん特別便」をすべての被保険者及び受給権者に対して送付したところであり、また、平成二十一年四月からは、「ねんきん定期便」をすべての被保険者に対して送付しているところである。