答弁本文情報
平成二十二年十月十二日受領答弁第一号
内閣衆質一七六第一号
平成二十二年十月十二日
衆議院議長 横路孝弘 殿
衆議院議員吉井英勝君提出陵墓の治定と祭祀に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員吉井英勝君提出陵墓の治定と祭祀に関する質問に対する答弁書
(一)及び(二)について
お尋ねの「百二十一の古墳」からは、陵誌銘等は出土していない。
奈良県教育委員会からは、お尋ねの「車木ケンノウ古墳」については、「車木ケンノウ古墳(斉明陵)」として周知の埋蔵文化財包蔵地(文化財保護法(昭和二十五年法律第二百十四号)第九十三条第一項に規定する周知の埋蔵文化財包蔵地をいう。以下同じ。)としており、その種類区分は「古墳・横穴墓」としていると聞いている。なお、築造時期については、調査がなされていないため、把握していないと聞いている。
先般の牽牛子塚古墳の発掘調査の結果等を踏まえ、その被葬者を斉明天皇とする説があることは承知しているが、宮内庁としては、治定を覆すに足る陵誌銘等の確実な資料が発見されていないことから、斉明天皇陵の治定を見直さなければならないとは考えていない。なお、今後とも考古学を始めとする学術的成果には留意していく所存である。
先の答弁書(平成二十一年七月六日内閣衆質一七一第六一一号)(十三)についての第二段落でお答えしたとおりである。
陵墓等における祭祀については、先の答弁書(平成二十二年八月二十日内閣衆質一七五第三八号)(一)についてでお答えしたとおりである。なお、中世以降、戦乱等の混乱により、一時祭祀が途絶えた陵墓等があると承知している。
お尋ねについては、奈良県教育委員会からは、「四条ミサンザイ古墳」としては周知の埋蔵文化財包蔵地としておらず、その種類区分等は把握していないと聞いている。
お尋ねの「明治天皇陵第三鳥居の改築工事」は、現在の鳥居が建築後五十年近く経過し、老朽化が進んだため改築するものである。
陵墓等における鳥居は、陵墓等における特定の区域とそれ以外の区域との境界を示すために設置されているものである。
各々の陵墓等に最初に鳥居が設置された正確な時期は不明であるが、現存する鳥居の多くは、先の答弁書(平成二十二年八月二十日内閣衆質一七五第三八号)(一)についてでお答えした治定の時期以降に建築されたものであると承知している。
第二十五代武烈天皇傍丘磐坏丘北陵は、自然地形を利用した山形の陵であり、御指摘の「古代高塚式の陵墓又は陵墓参考地」には含めていない。