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答弁本文情報

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平成二十二年十一月二日受領
答弁第八九号

  内閣衆質一七六第八九号
  平成二十二年十一月二日
内閣総理大臣 菅 直人

       衆議院議長 横路孝弘 殿

衆議院議員赤嶺政賢君提出自衛隊のソマリア沖海賊対処「新活動拠点」に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員赤嶺政賢君提出自衛隊のソマリア沖海賊対処「新活動拠点」に関する質問に対する答弁書



一について

 防衛省・自衛隊は、現在、ソマリア沖・アデン湾において海賊行為への対処を航空機により行うためジブチを拠点とする部隊(以下「派遣海賊対処行動航空隊」という。)が単独で使用できる活動拠点(以下「活動拠点」という。)を、ジブチ国際空港北西地区において整備しているところである。
 活動拠点の整備のための経費としては、平成二十一年度第一次補正予算において約三十四・七億円を、平成二十二年度当初予算において約六・六億円を計上し、また、平成二十二年度予備費において約五・七億円を措置しているところであり、総額は約四十七億円である。
 活動拠点については、約十二ヘクタールの敷地内に、隊員等が居住する宿舎(七棟、収容人数約二百八十名、延べ面積約五千九百平方メートル)、整備格納庫(一棟、収容機数一機、延べ面積約二千七百平方メートル)、食堂等の厚生施設(二棟、延べ面積約二千平方メートル)、隊員が業務を行う事務所(二棟、延べ面積約千七百平方メートル)及び電源室等のその他の関連施設(十二棟、延べ面積約二千四百平方メートル)を、プレハブ構造一階建て(電源室のみ二階建て、一部は鉄骨又はコンクリートブロック構造)で整備し、そのほか駐機場(収容機数三機)も整備する予定である。
 また、活動拠点の完成時期は平成二十三年三月末を予定しており、これに伴い、施設運営等に必要な人員約三十名を増員する予定である。

二について

 活動拠点の整備のため、ジブチ国際空港北西地区の約十二ヘクタールの土地について、平成二十二年五月八日、日本国自衛隊とジブチ共和国外務・国際協力省との間で賃貸借契約を締結した。
 なお、賃貸料の額を含む当該契約の内容については、相手国との関係もあり、お答えは差し控えたい。

三について

 お尋ねの趣旨が必ずしも明らかではなく、一概にお答えすることは困難であるが、「ジブチ共和国における日本国の自衛隊等の地位に関する日本国政府とジブチ共和国政府との間の交換公文」(平成二十一年外務省告示第二百二十三号)においては、例えば、「日本国の権限のある当局は、ジブチ共和国の領域内において、ジブチ共和国の権限のある当局と協力して、日本国の法令によって与えられたすべての刑事裁判権・・・をすべての要員について行使する権利を有する」等と規定されている。

四について

 現在、派遣海賊対処行動航空隊は、ジブチ国際空港に隣接する在ジブチ米軍キャンプ・レモニエを拠点として活動しており、またP−三C哨戒機については、ジブチ国際空港北西地区内において、空港管理会社DPWORLD社が管理する駐機場を使用している。
 当該米軍キャンプ内の事務所施設の使用等に伴い、米軍に対し、平成二十二年七月末までに約四百九十二万七千米ドルを支払い、また当該P−三C哨戒機の駐機料として、DPWORLD社に対し、平成二十二年九月末までに約十八万六千米ドルを支払っている。

五について

 現在、ジブチ国際空港及びその周辺地域を拠点として海賊対処のための活動を行っている国としては、我が国のほか、米国、フランス及びスペインがあると承知している。お尋ねの「新たな活動拠点」の意味するところが必ずしも明らかではないが、我が国は、ジブチ国際空港に隣接する在ジブチ米軍キャンプ・レモニエを拠点として活動を行っており、また、スペインは、同空港に隣接するフランス軍の基地を拠点として活動していると承知している。

六について

 活動拠点の整備については、派遣海賊対処行動航空隊が在ジブチ米軍キャンプ・レモニエを活動の拠点とすることは、ジブチ政府から当面の措置としてのみ認められたものであることを踏まえつつ、部隊運用の効率性等の観点から検討した上で、平成二十一年四月二十七日に閣議決定した平成二十一年度第一次補正予算において必要な経費の一部を計上したものであり、当該補正予算の成立後の同年七月以降に、防衛省は活動拠点移転に関する詳細な現地調査・調整を実施するために職員を派遣し、運用上必要な土地の面積や利便性、整備費用等を総合的に検討した上で、随時整備を進めてきたところである。
 また、ソマリア沖・アデン湾における海賊対策のための経費については、国会に対し、予算の説明の過程において説明を行ってきており、活動拠点の整備のための経費についても、求めに応じ適宜説明してきたところである。

七について

 ソマリア沖・アデン湾における海賊行為への対処については、既に派遣されている自衛隊の部隊の活動が国内外から高く評価されていることを踏まえつつ、当該海域における海賊行為の発生状況、海上保安庁の対応能力等を総合的に勘案して、政府において適切に判断してまいりたい。



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