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答弁本文情報

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平成二十四年二月三日受領
答弁第三号

  内閣衆質一八〇第三号
  平成二十四年二月三日
内閣総理大臣 野田佳彦

       衆議院議長 横路孝弘 殿

衆議院議員馳浩君提出警戒区域内における空き巣被害に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員馳浩君提出警戒区域内における空き巣被害に関する質問に対する答弁書



一について

 警察庁の統計によると、お尋ねの「警戒区域」を含む地域を管轄する福島県双葉警察署、福島県南相馬警察署及び福島県田村警察署における平成二十三年三月から十二月までの「空き巣」の認知件数は合計で六百三十七件、検挙件数は合計で五十五件であり、これらは、前年同期に比べ、それぞれ約十一倍、五倍の件数となっている。

二について

 東京電力株式会社(以下「東京電力」という。)の福島第一原子力発電所及び福島第二原子力発電所の事故(以下「原子力事故」という。)に伴い避難した者が受けた窃盗の被害に係る賠償については、具体の事実に即して判断されるべきものと考えるが、政府としては、原子力事故の被害の深刻さに鑑み、東京電力に対し、窃盗の被害に係る賠償の請求があった場合には、その内容を十分に検証し、被害者の目線に立って真摯に対応するよう求めているところであり、今後とも、同様に働きかけてまいりたい。

三について

 お尋ねの趣旨が必ずしも明らかではないが、原子力事故に伴い避難した者が受けた窃盗の被害に係る賠償については、具体の事実に即して判断されるべきものと考える。

四について

 御指摘の「中間指針に関するQ&A集」の記述は、「東京電力株式会社福島第一、第二原子力発電所事故による原子力損害の範囲の判定等に関する中間指針」(平成二十三年八月五日原子力損害賠償紛争審査会決定)で明示されなかった損害が、直ちに原子力損害の賠償に関する法律(昭和三十六年法律第百四十七号)により原子力事業者が負う賠償責任の対象とならないというものではないとの趣旨を述べたものであり、お尋ねの点を含め、原子力事故に伴い避難した者が受けた窃盗の被害に係る賠償については、具体の事実に即して判断されるべきものと考える。

五について

 警察においては、東京電力の福島第一原子力発電所の周辺地域において「空き巣」等の犯罪が発生している状況を踏まえ、防犯等のための体制を強化し、現在、福島県警察の警察官等約二百二十人に加え、それ以外の都道府県警察から派遣した警察官約六百八十人により、住民が避難した地域におけるパトロール活動や検問の実施等、安全・安心を確保するための諸活動を行っているところであるが、住民が避難した地域が広大で全ての道路の通行を制限することが困難であるなどの問題が生じている。今後とも、犯罪の発生状況を詳細に分析しつつ、必要な対策を講じてまいりたい。



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