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答弁本文情報

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平成二十四年三月十三日受領
答弁第一一五号

  内閣衆質一八〇第一一五号
  平成二十四年三月十三日
内閣総理大臣 野田佳彦

       衆議院議長 横路孝弘 殿

衆議院議員橘慶一郎君提出郵政民営化法の評価と課題に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員橘慶一郎君提出郵政民営化法の評価と課題に関する質問に対する答弁書



一について

 お尋ねの「現行法の評価すべき点」としては、経営の自由度の拡大による新規事業への進出や提供サービスの多様化が可能となったこと、他の民間企業と同様に法人税等を納税するようになったこと、民間的な経営手法の採用や分社化による各業務の収支状況の明確化によりコストを意識した経営が導入されたこと等が挙げられる。

二について

 お尋ねの「現行法の課題とすべき点」としては、五分社化により、要員の重複配置による費用の増加等の経営上の損失やサービス提供体制が縦割りとなったことによる利用者の利便性の低下が生じていること、郵政民営化法(平成十七年法律第九十七号)第七条第二項の規定に基づき日本郵政株式会社が保有する郵便貯金銀行及び郵便保険会社の株式の全部が処分された後に、郵便貯金銀行及び郵便保険会社が現在提供している基本的金融サービスが過疎地を含めあまねく全国において提供される制度的担保がないこと等が挙げられる。

三について

 お尋ねの「株式配当金」の総額は千百五億二千七百五十万円であり、各事業年度ごとの額は、平成二十年度が八十五億二千万円、平成二十一年度が二百七十二億五千六百五十万円、平成二十二年度が三百六十三億四千六百五十万円、平成二十三年度が三百八十四億四百五十万円である。

四について

 郵便は、郵便法(昭和二十二年法律第百六十五号)等の規定に基づき郵便事業株式会社により全国あまねく公平に提供される信書を始めとする小型物品の送達役務であるが、ゆうメールは、貨物利用運送事業法(平成元年法律第八十二号)及び貨物自動車運送事業法(平成元年法律第八十三号)の規定に基づき同社により提供される物品の送達役務のうち特に小型物品の送達を内容とする役務であり、郵便とは異なり、原則として信書を送達することはできないが、価格等の条件を個別に決定することが可能である。ゆうメールの取扱冊数が増加している要因については、同社から、大口利用者からの引受けが堅調に推移していることに加え、それ以外の利用者に対する営業活動を強化したことによるものと聞いている。

五について

 お尋ねの「具体的内容」としては、株式会社ゆうちょ銀行から、保有外国債券の残高が増加したことなどがあると聞いている。

六について

 お尋ねの「要因」としては、株式会社ゆうちょ銀行からは、資金利益が増加したことなどがあると聞いており、また、株式会社かんぽ生命保険からは、いわゆる「逆ざや」が改善したことなどがあると聞いている。

七について

 お尋ねの「要因」としては、株式会社ゆうちょ銀行からは、定期性預金の残高が引き続き減少している一方で流動性預金の残高が増加したことがあると聞いており、また、株式会社かんぽ生命保険からは、郵便局株式会社との連携による営業推進態勢を強化したことがあると聞いている。また、お尋ねの「今後の取り組み」については、両社から、今後、郵便局株式会社との連携強化等により、営業態勢の強化を図りながら収益向上のための施策と新規顧客の開拓に努めていくと聞いている。

八について

 御指摘の「日本郵政グループ」については、国民共有の財産として築き上げられた全国の郵便局を通じ、郵便、簡易な貯蓄・送金等及び簡易に利用できる生命保険のサービスを利用者本位の簡便な方法により一体的にかつあまねく全国において公平に利用できるようにするとともに、こうしたユニバーサルサービスを下支えするための新規業務への進出を図ることにより、その経営基盤を強化し、国民生活の安定向上及び国民経済の健全な発展並びに豊かで住みよい地域社会の実現に寄与することを期待している。



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