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答弁本文情報

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平成二十四年六月五日受領
答弁第二六五号

  内閣衆質一八〇第二六五号
  平成二十四年六月五日
内閣総理大臣 野田佳彦

       衆議院議長 横路孝弘 殿

衆議院議員柿澤未途君提出国連における北朝鮮人権状況決議に「事実調査委員会」の設置を盛り込む事に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員柿澤未途君提出国連における北朝鮮人権状況決議に「事実調査委員会」の設置を盛り込む事に関する質問に対する答弁書



一について

 欧州議会が平成二十二年七月八日に採択した御指摘の決議は、主として北朝鮮に対して拉致問題の早期解決、人権侵害の停止等を求めており、この点については、欧州議会から北朝鮮に対して人権侵害の状況の改善を求める明確な考えを示したものとして評価している。一方、同決議においては、欧州連合に対して北朝鮮における人権侵害の状況に関する国際連合による調査委員会の設立を支援することを要請しているが、この点については、欧州議会から欧州連合に対する要請であり、我が国として評価を行う立場にない。なお、一般論としては、北朝鮮による人権侵害については、いかなる方法が問題解決のために効果的かという観点から対処していくことが重要であると考えている。

二について

 お尋ねの「国連事実調査委員会」が何を指すのかは必ずしも明らかではないが、国際連合人権理事会決議に基づいて、リビア及びシリアにおける人権侵害に関する調査委員会がそれぞれ設置された例がある。

三について

 北朝鮮による拉致問題は我が国の主権及び国民の生命と安全に関わる重大な問題であり、政府の最重要課題の一つと位置付け、全ての拉致被害者の一刻も早い帰国の実現等に向けて取り組んでいるところである。
 また、国際連合人権理事会がその決議に基づき設置した北朝鮮人権状況特別報告者(以下「特別報告者」という。)の報告書並びに国際連合総会及び国際連合人権理事会がそれぞれ採択している北朝鮮人権状況決議において、これまでに繰り返し、拉致問題を含む北朝鮮による広範な人権侵害が指摘され、深刻な懸念が表明されているところであり、我が国としてもこうした懸念を共有している。

四及び五について

 拉致問題を始めとする北朝鮮による人権侵害に関しては、いかなる方法が問題解決のために効果的かという観点から対処していくことが重要であると考えているが、お尋ねのように、国際連合による調査委員会を設置することや、その旨を北朝鮮人権状況決議において言及することについては、北朝鮮が、特別報告者の受入れを拒否していることから、北朝鮮が当該調査委員会の受入れに協力することが期待できないという点も十分踏まえ、総合的に判断する必要があると考えている。



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