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平成二十四年八月十四日受領
答弁第三六〇号

  内閣衆質一八〇第三六〇号
  平成二十四年八月十四日
内閣総理大臣 野田佳彦

       衆議院議長 横路孝弘 殿

衆議院議員馳浩君提出米国核安全保障局による放射能汚染データに関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員馳浩君提出米国核安全保障局による放射能汚染データに関する質問に対する答弁書



一について

 文部科学省としては、東京電力株式会社福島第一原子力発電所(以下「福島第一原子力発電所」という。)の事故に関連して、米国が福島県、茨城県、東京都など十三都県において、平成二十三年三月から同年四月にかけて測定した空間線量率、同年三月から同年五月にかけて採取した大気及び土壌に含まれる放射性物質の濃度の測定結果並びに同年三月から同年四月にかけて実施した航空機モニタリングの画像データを米国国家核安全保障機関(以下「NNSA」という。)がウェブサイト上で「Raw Data」として公開していることは承知しているが、その測定方法等の詳細については承知していない。

二及び三について

 NNSAがウェブサイト上で「Raw Data」として公開している航空機モニタリングの画像データは、御指摘のとおり「KMZ形式のKMLデータ」であり、これは地図情報にその他の情報を画像化して重ねたものを表示するための画像データの形式の一つと承知している。また、御指摘の「元の表の状態」や「元に戻した状態」の意味するところが必ずしも明らかではないが、「KMZ形式のKMLデータ」で保存されたモニタリング結果を一覧表の形に変換するなどのお尋ねの方法について、文部科学省としては承知していない。

四について

 NNSAがウェブサイト上で「Raw Data」として公開している、航空機モニタリング以外の放射性物質の測定結果については、土壌等の試料の採取や計測に当たって、日本政府が協力した事実があったとは現段階では確認しておらず、また、米国が「全く単独で」調査を実施したものかについても承知していない。

五について

 御指摘の「一般的な変換方法」の意味するところが必ずしも明らかではないが、NNSAがウェブサイト上で「Raw Data」として公開しているデータの測定方法等の詳細を承知しておらず、現段階ではその解析は困難であると考える。なお、文部科学省においては、放射性ストロンチウムに関して、福島県、宮城県及び茨城県にわたる福島第一原子力発電所から半径八十キロメートル圏内において平成二十三年六月から同年七月にかけて採取した土壌に含まれる放射性ストロンチウムの濃度を測定した結果について、同年九月に、地図情報に当該測定結果を画像化して重ねたものを表示するとともに、一覧表の形で公表しているほか、福島県の福島第一原子力発電所から半径約六十五キロメートル圏内において同年三月から同年五月にかけて採取した土壌及び植物に含まれる放射性ストロンチウムの測定結果を同年四月から同年六月にかけて、福島県沖、宮城県沖及び茨城県沖を始めとする海域において同年四月から平成二十四年二月にかけて採取した海水、海底土及び海洋生物に含まれる放射性ストロンチウムの測定結果を平成二十三年七月から平成二十四年八月にかけて、御指摘の茨城県ひたちなか市において測定した結果を含む、宮城県及び福島県を除く四十五都道府県の平成二十三年三月以降における一か月間の上空からの降下物に含まれるストロンチウム九十の測定結果を平成二十四年七月に、横浜市により平成二十三年九月に採取された堆積物及びその採取箇所の周辺の土壌に含まれる放射性ストロンチウムの測定結果を同年十一月にそれぞれ公表しているところである。

六及び七について

 文部科学省は、「文部科学省放射線量等分布マップ拡大サイト」において、航空機モニタリング等の測定結果を地図上に表示するに当たり、個々の地点のデータの全てを当該サイト上で表示すると大量のデータにより利用者の通信が困難になることから、利用者の利便性を優先し、地図情報に当該測定結果を画像化して重ねたものを、電子国土の利用規約に沿って適切に公開しているところである。御指摘のような
 「JSGIーXML言語」により「記述された「電子国土に重ねる情報」を外部から閲覧可能な状態で公開しなければならない」という電子国土の利用規約はなく、当該サイトの公開に当たり電子国土における特殊な対応を行うためのプログラムを開発したという事実もない。
 また、御指摘の「生データ」の意味するところが必ずしも明らかではないが、放射線モニタリングの結果の公開については、「総合モニタリング計画」(平成二十三年八月二日モニタリング調整会議決定)に沿って関係省庁等の関係機関がそれぞれ適切に行っているところであり、政府としては、今後とも放射線モニタリングの結果について、できる限り国民の利便性に考慮した適切な形で公表するよう努めてまいりたい。



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