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答弁本文情報

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平成二十四年九月七日受領
答弁第三九五号

  内閣衆質一八〇第三九五号
  平成二十四年九月七日
内閣総理大臣 野田佳彦

       衆議院議長 横路孝弘 殿

衆議院議員鳩山邦夫君提出文化財を保存し後世に伝える必要性に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員鳩山邦夫君提出文化財を保存し後世に伝える必要性に関する質問に対する答弁書



1について

 お尋ねの「昭和初期の公共建築」の範囲や「現存」の意味するところが必ずしも明らかではないことから、政府としてお尋ねに確定的にお答えすることは困難であるが、御指摘の人物が設計した建築物のうち建設当時に私的な利用に供されたものと思われるもの以外のものとしては、現在の所有者に確認ができた限りでは、西日本電信電話株式会社所有の「京都支店五条別館」、「新町ビル」及び「田辺営業所(事務棟)」並びにエヌ・ティ・ティ都市開発株式会社所有の「新風館」がある。

2について

 お尋ねの「保存の要請」については、総務大臣等に対し、「DOCOMOMO Japan」、社団法人日本建築学会、社団法人日本建築家協会、「大阪中央郵便局を重要文化財にする会」及び「大阪中央郵便局を守る会」から出されている。

3について

 文化財保護法(昭和二十五年法律第二百十四号)第二十七条第一項の規定による重要文化財の指定に当たっては、同法第四条第三項において、政府は「この法律の執行に当つて関係者の所有権その他の財産権を尊重しなければならない」とされていることに鑑み、所有者の財産権を尊重するとともに文化財保護の実効性を担保する観点から、所有者の同意を得て手続を進める実務上の取扱いとしている。

4について

 お尋ねの「大阪中央郵便局旧庁舎」は、郵便局株式会社が所有している。また、日本郵政株式会社の株式の全ては政府が保有している。

5及び6について

 お尋ねの報告書の「結論」としては、「大阪中央郵便局の建替えにあたり、近代建築の秀作と讃えられる郵政局舎建築の持つ伝統を後世に伝え、その立地条件を生かし良好な駅前空間形成に寄与するとともに、周辺地域はもとより広域の発展に資するよう、この地を新生郵政事業の拠点とされることを望みたい。その際、現局舎の建築的特長を備え、ある大きさを持った建物の一部を新建物へ移設し、新郵政事業の展開と深化に資することが望ましいと考える。」とされていると承知している。
 当該報告書は民間企業のものであることから、その内容については政府としてお答えする立場にないが、「大阪中央郵便局庁舎」の取扱いについては、日本郵政株式会社が、地域の事情も踏まえ、関係者とも調整の上、自らの経営判断により行っているものと承知している。



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