答弁本文情報
平成二十四年十一月九日受領答弁第一六号
内閣衆質一八一第一六号
平成二十四年十一月九日
衆議院議長 横路孝弘 殿
衆議院議員木村太郎君提出「医師臨床研修マッチング」に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員木村太郎君提出「医師臨床研修マッチング」に関する質問に対する答弁書
一について
お尋ねの「充足率」の意味するところが必ずしも明らかではないが、医師臨床研修マッチング協議会(以下「協議会」という。)によれば、協議会が平成二十五年度から臨床研修を受けようとする医学生等について平成二十四年度に実施した「医師臨床研修マッチング」(以下「マッチング」という。)では、臨床研修を行う病院が募集した医学生等の数(以下「募集定員」という。)は全国で一万五百十九人、マッチングに参加した医学生等の数(以下「参加者数」という。)は全国で八千二百三十八人、臨床研修を受ける病院が内定した医学生等の数(以下「内定者数」という。)は全国で七千九百八人であり、募集定員に占める内定者数の割合については約七十五・二パーセント、参加者数に占める内定者数の割合については約九十六・〇パーセントとなっている。
協議会によれば、協議会が平成二十四年度に実施したマッチングでは、臨床研修を行う病院が所在する都道府県別の募集定員に占める内定者数の割合については、京都府が約九十六・五パーセントと最も高く、鳥取県が約四十四・〇パーセントと最も低くなっている。また、お尋ねの「都道府県内における地域別」の募集定員に占める内定者数の割合については集計しておらず、お答えすることは困難である。
一についてで述べたとおり、協議会によれば、平成二十四年度に実施したマッチングでは、参加者数に占める内定者数の割合については約九十六・〇パーセントとなっており、政府としては、マッチングにより、臨床研修を受けようとする医学生等について、臨床研修を受ける場が適切に確保されていると考えている。
なお、協議会によれば、同年度に実施したマッチングでは、全国の内定者数に占める都市部の六都府県(東京都、神奈川県、愛知県、京都府、大阪府及び福岡県をいう。)以外の道県に所在する病院において臨床研修を受ける内定者数の割合は約五十四・三パーセントと平成十六年度の臨床研修の必修化以降最高となっており、政府としては、医師臨床研修制度については、地域における医師の確保の点で一定の効果があることが示されていると考えている。
協議会が実施した「平成二十三年度医師臨床研修マッチングプログラム学生参加者アンケート」によれば、医学生等が臨床研修を受けようとする病院を選択した理由について、「病院の実績や研修の指導体制がよい」、「プログラムの内容がよい」、「将来進みたい大学またはその関連病院である」との回答が上位を占めており、政府としては、医学生等は、病院の指導体制や臨床研修の内容、将来の進路等を重視して、臨床研修を受けようとする病院を選択する傾向があると考えている。
医師臨床研修制度については、厚生労働省において、有識者から構成されるワーキンググループを開催し、平成二十七年度の臨床研修からの適用を目途とした見直しについて検討を進めており、同省としては、その検討結果を踏まえて、病院の指導体制や臨床研修の内容等の臨床研修の質の向上、地域医療の確保等の課題について、必要な対策を講じていきたいと考えている。