答弁本文情報
平成二十六年十月二十四日受領答弁第二七号
内閣衆質一八七第二七号
平成二十六年十月二十四日
衆議院議長 伊吹文明 殿
衆議院議員照屋寛徳君提出在日米軍基地内・外に居住する米軍人・軍属並びにその家族らのNHK受信料支払い等に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員照屋寛徳君提出在日米軍基地内・外に居住する米軍人・軍属並びにその家族らのNHK受信料支払い等に関する質問に対する答弁書
一について
御指摘のような発言に係る日本放送協会(以下「協会」という。)の認識等は承知していない。
協会の経営委員会の委員が個人的に行った発言等について、政府として見解を述べることは差し控えたい。
現在の協会の経営委員会の委員については、放送法(昭和二十五年法律第百三十二号。以下「法」という。)第三十一条第一項に定められた手続に従って選任されているものと認識しており、委員相互の真摯な議論を通じて、経営委員会全体として、法の規定に従い、その役割を果たしていただくことを期待している。
先の答弁書(平成十九年二月二十日内閣衆質一六六第四二号)一についてでお答えしたとおり、政府としては、我が国に駐留するアメリカ合衆国(以下「合衆国」という。)軍隊の構成員及び軍属並びにそれらの家族(以下「合衆国軍隊の構成員等」という。)であって、法第六十四条第一項に規定する協会の放送を受信することのできる受信設備(以下「受信設備」という。)を設置した者は、同項及び日本放送協会放送受信規約の規定により、協会と放送受信契約を締結し、放送受信料を支払う義務があるものと考えている。一方、合衆国側は、協会の放送受信料が一種の租税であり、日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定(昭和三十五年条約第七号)第十三条の規定に基づき、合衆国軍隊の構成員等はその支払を免除されるとの見解を有していることから、政府としては、合衆国側に対して、放送受信料が租税に当たらず、放送受信契約を締結して放送受信料を支払う義務があることを説明する等してきているが、合衆国側は、その見解を変えるには至っていないと承知している。
お尋ねの「状況打開に向けた会合」については、協会からは、合衆国側に対して、先に述べた我が国の立場を説明して理解を得ることを目的とするものであると聞いている。
また、当該会合については、協会が御指摘の文書を発出した平成二十六年二月二十六日以降、同年十月二十二日現在で、まだ開催されていない。協会からは、引き続き合衆国側に対し、当該会合の開催を求めていくと聞いており、政府としても、引き続き協会と連携しつつ、合衆国側に対し、放送受信契約等に関する我が国の立場の説明に努めてまいりたい。
御指摘の「米軍基地内・外に居住する米軍人等の居住状況の把握に資する資料」は、合衆国政府との合意に基づき、我が国政府が合衆国軍隊の構成員等の居住する地方公共団体に対する財政措置を講ずることを目的として、在日米軍司令部から提供された情報に基づくものであることから、「放送受信契約に必要な情報の収集」のために当該資料を活用することはできないものと考えている。
お尋ねの「あくまで在日米軍人等が一人あたり一台のNHK放送を受信することのできる受信設備を設置したものと仮定した場合の試算」については、仮定に基づく試算であると承知しており、これについての政府の見解をお答えすることは差し控えたい。
また、受信設備を設置した者と放送受信契約を締結する主体は協会であることから、政府として、御指摘のような試算を行う立場にない。