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平成二十八年二月十二日受領
答弁第一〇六号

  内閣衆質一九〇第一〇六号
  平成二十八年二月十二日
内閣総理大臣 安倍晋三

       衆議院議長 大島理森 殿

衆議院議員仲里利信君提出子宮頸がん予防ワクチンの副反応被害と被害者の救済に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員仲里利信君提出子宮頸がん予防ワクチンの副反応被害と被害者の救済に関する質問に対する答弁書



一及び二について

 子宮頸がん予防ワクチンのうち、サーバリックスについては平成二十一年十月十六日に、ガーダシルについては平成二十三年七月一日に、厚生労働省において、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和三十五年法律第百四十五号)第十四条第一項の承認を与えたものである。
 子宮頸がん予防ワクチンについては、厚生科学審議会感染症分科会予防接種部会が平成二十二年十月に取りまとめた意見書を受けて、同年十一月から平成二十五年三月まで、子宮頸がん等ワクチン接種緊急促進事業により、市町村(特別区を含む。以下同じ。)が実施する当該ワクチンの接種を支援したところである。また、同年四月から、ヒトパピローマウイルス感染症を予防接種法(昭和二十三年法律第六十八号)による定期の予防接種の対象としたところである。
 その後、子宮頸がん予防ワクチンとの因果関係を否定できない持続的な疼痛が接種後に特異的に見られたことから、平成二十五年六月に開催された薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会及び厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会の合同会議(以下「合同会議」という。)における議論を踏まえ、市町村に対して、「ヒトパピローマウイルス感染症の定期接種の対応について(勧告)」(平成二十五年六月十四日付け健発〇六一四第一号厚生労働省健康局長通知)により、当該疼痛の発生頻度等がより明らかになり、国民に適切な情報提供ができるまでの間は、積極的な接種の勧奨を差し控えることを勧告したものである。

三について

 子宮頸がん予防ワクチンの成分は、製造販売業者の添付文書等において、公表されているところである。

四について

 子宮頸がん予防ワクチン接種後に生じた症状に関する病態の解明及び治療方法については、平成二十五年度から厚生労働科学研究費補助金により研究を行っているところであるが、政府としては、当該症状が多岐にわたるため、病態の解明及び治療法の確立を直ちに行うことは困難であると考えている。

五について

 厚生労働省においては、平成二十六年十月に、ヒトパピローマウイルス感染症の予防接種後に生じた症状に係る追跡調査を実施し、平成二十七年九月の合同会議において子宮頸がん予防ワクチンが販売されてから平成二十六年十一月までの同ワクチンの接種者数の合計を公表しているところである。
 また、予防接種法第十二条第一項及び医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第六十八条の十第一項及び第二項に基づき子宮頸がん予防ワクチンの製造販売業者又は医師から複合性局所疼痛症候群(以下「CRPS」という。)と厚生労働省に報告された症状の数、接種時期、年齢については、合同会議において公表している。なお、お尋ねの「地域別」のCRPSを訴える被害者数については、子宮頸がん予防ワクチン接種後に生じた症状を分析するに当たり必要な情報ではないため公表しておらず、今後も公表の予定はない。

六について

 政府としては、引き続き、子宮頸がん予防ワクチンの有効性及び安全性等に関する情報提供を積極的に行ってまいりたい。

七及び八について

 厚生労働省としては、子宮頸がん予防ワクチン接種後に生じた症状について、通常の医学的見地によれば接種後の症状の原因として予防接種以外の要因が考えられるが、接種後の症状が予防接種によって起こることを否定はできない場合も救済の対象とするとの我が国の予防接種に係るこれまでの方針を踏襲し、合同会議における議論を踏まえ、救済を進めることとしている。また、患者及びその保護者の様々な相談に応じるため、平成二十七年十一月に、全都道府県に相談窓口を設置したところであり、引き続き、子宮頸がん予防ワクチン接種後に症状を生じた患者及びその保護者に対する支援を適切に行ってまいりたい。



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