答弁本文情報
平成二十八年六月七日受領答弁第三一四号
内閣衆質一九〇第三一四号
平成二十八年六月七日
内閣総理大臣 安倍晋三
衆議院議長 大島理森 殿
衆議院議員長妻昭君提出世論と安倍総理の発言とのかい離に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員長妻昭君提出世論と安倍総理の発言とのかい離に関する質問に対する答弁書
格差については、固定化されず、人々の許容の範囲を超えたものではないことが重要である。御指摘の答弁については、ジニ係数の動向をみると、当初の所得に比較して、税や社会保障による再分配後の所得の格差はおおむね横ばいで推移していること、また、「国民生活に関する世論調査(平成二十七年六月調査)」(平成二十七年八月二十二日内閣府公表。以下「平成二十七年六月調査」という。)において、生活の程度が世間一般からみて「中の中」と答えた者の割合が平成十三年以降、余り変わりはないこと等が示されていることに基づいて述べたものである。他方、相対的貧困率は、長期的な傾向としてはおおむね緩やかに上昇している。引き続き、経済再生に取り組む中で、格差が固定化しないよう、特に雇用環境の改善や、社会保障の見直しを行っていく。
アベノミクスの取組の下、企業収益は過去最高水準となり、就業者数は増加し、このところ実質賃金が上昇するなど雇用・所得環境は改善し、我が国経済は経済再生・デフレ脱却に向けて前進している。こうした中で、平成二十七年六月調査では、第二次安倍内閣発足後、全体として、現在の生活の程度を「満足」とする者の割合が、高くなっていることが示されている。いずれにせよ、内閣としては国民一人一人に景気回復を実感していただけるよう努力を重ねていく。