答弁本文情報
平成二十八年十一月十一日受領答弁第一〇三号
内閣衆質一九二第一〇三号
平成二十八年十一月十一日
衆議院議長 大島理森 殿
衆議院議員逢坂誠二君提出法務省の任務に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員逢坂誠二君提出法務省の任務に関する質問に対する答弁書
一及び二について
法務省設置法(平成十一年法律第九十三号。以下「設置法」という。)第三条第一項の「基本法制」とは、民事及び刑事の基本法令並びに司法制度を意味し、同項の「維持及び整備」とは、これらの基本法制を安定した法制度として維持するとともに、常に内外の社会経済事象を的確に把握し、時代の要請によく適応したものとするよう調査、研究、企画及び立案を行うことなどを意味するものと解している。
設置法第三条第一項の「法秩序の維持」とは、国家の刑罰権を適正かつ迅速に実現し、犯罪者らの改善及び更生と犯罪の防止を図ること等により、法により規律された社会の秩序を維持・確保して、社会の平和を保持し、個人及び公共の福祉を図るとともに、取引と身分関係に関する基本的な法制度を整備し、これを適正に運営することにより私的自治の基盤を支えることを意味するものと解している。
設置法第三条第二項の「同項の任務に関連する特定の内閣の重要政策に関する内閣の事務を助ける」とは、同条第一項の任務に関連する特定の内閣の重要政策について、当該重要政策に関して閣議において決定された基本的な方針に基づいて、行政各部の統一を図るために必要となる企画及び立案並びに総合調整の事務を積極的かつ能動的に担うことにより、内閣としての最終・最高の調整機能を補佐することを意味するものと解しており、同条第三項の規定により、法務省は、この任務を遂行するに当たり、内閣官房を助けるものとするとされている。なお、現時点において、当該任務に係る閣議において決定された基本的な方針はなく、当該任務を達成するために設置法第四条第二項の規定に基づきつかさどる具体的な事務はない。