答弁本文情報
平成二十九年二月十日受領答弁第四五号
内閣衆質一九三第四五号
平成二十九年二月十日
衆議院議長 大島理森 殿
衆議院議員逢坂誠二君提出国立大学法人への文部科学省職員の派遣および出向等の状況に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員逢坂誠二君提出国立大学法人への文部科学省職員の派遣および出向等の状況に関する質問に対する答弁書
一から四までについて
御指摘の「文部科学省職員の身分を有する者」、「かつて文部科学省職員の身分を有していた者」、「派遣」及び「教育職、研究職、事務職」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、文部科学省から国立大学法人への出向は、国立大学協会の平成二十一年六月十五日付け「国立大学法人の幹部職員の人事交流について(申合せ)」を踏まえ、任命権を有する国立大学法人の学長からの要請に基づいて行われており、同省から推薦された職員を実際に採用するか否か、あるいは採用した者を学内でどのように活用するかについては学長が判断していると承知している。同省からの出向者は、国立大学法人法(平成十五年法律第百十二号)第十条第二項の理事である「役員」又は同法第三十五条において読み替えて準用する独立行政法人通則法(平成十一年法律第百三号)第二十六条の「職員」として、それぞれ学長の指揮監督の下で職務を遂行することから、同省からの出向によってお尋ねの「国立大学の自主性」が損なわれることはないと考えている。
同省職員の国立大学法人への出向は、同省における業務を通じて得た知見を学長の意向に沿って大学改革や機能強化に役立てることができる一方、国立大学法人での業務を経験することにより現場感覚を養い、その後の同省での業務に反映することができると考えている。
お尋ねの「一の勤務は、どのような法的根拠で行われているのか」の趣旨が必ずしも明らかではないが、当該「役員」については国立大学法人法第十三条第一項の規定に基づき、当該「職員」については同法第三十五条において読み替えて準用する独立行政法人通則法第二十六条の規定に基づき、国立大学法人の学長がそれぞれ任命していると承知している。
国立大学法人の学長の要請に基づき同省から当該国立大学法人へ出向し、平成二十九年一月一日現在、当該「役員」又は「職員」として、当該要請において遂行することを求められた職務を引き続き遂行している者は、二百七十六名である。