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平成二十九年四月十一日受領
答弁第一八九号

  内閣衆質一九三第一八九号
  平成二十九年四月十一日
内閣総理大臣 安倍晋三

       衆議院議長 大島理森 殿

衆議院議員逢坂誠二君提出テロ等準備罪に関わる二百七十七個の対象犯罪に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員逢坂誠二君提出テロ等準備罪に関わる二百七十七個の対象犯罪に関する質問に対する答弁書



一から四までについて

 組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律等の一部を改正する法律案(以下「本法律案」という。)は、閣議決定を経て、今国会に提出したものであり、本法律案による改正後の組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律(平成十一年法律第百三十六号。以下「改正後組織的犯罪処罰法」という。)第六条の二の罪においては、死刑又は無期若しくは長期四年以上の懲役若しくは禁錮の刑が定められている罪であって、「テロリズム集団その他の組織的犯罪集団」の「団体の活動として、当該行為を実行するための組織により行われ」、又は「テロリズム集団その他の組織的犯罪集団に不正権益を得させ」、若しくは「テロリズム集団その他の組織的犯罪集団の不正権益を維持し、若しくは拡大する目的で行われる」ものの遂行が計画されることが現実的に想定されるものとして、同条第一項各号に掲げる罪を規定しているところ、同項各号に掲げる罪は、具体的には、改正後組織的犯罪処罰法別表第四に掲げるとおりである。
 また、同表に掲げる罪は、テロの実行に関する犯罪、薬物に関する犯罪、人身に関する搾取に関する犯罪、その他組織的犯罪集団の資金源に関する犯罪及び司法妨害に関する犯罪に大別されると考えているところ、テロの実行に関する犯罪としては、例えば、組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律(以下「組織的犯罪処罰法」という。)第三条第一項第七号に掲げる罪に係る同条(組織的な殺人)の罪、刑法(明治四十年法律第四十五号)第百八条(現住建造物等放火)の罪、航空の危険を生じさせる行為等の処罰に関する法律(昭和四十九年法律第八十七号)第二条第一項(航行中の航空機を墜落させる行為等)の罪、サリン等による人身被害の防止に関する法律(平成七年法律第七十八号)第五条第一項(サリン等の発散)の罪等があり、薬物に関する犯罪としては、例えば、覚せい剤取締法(昭和二十六年法律第二百五十二号)第四十一条第一項(覚醒剤の輸入等)の罪、麻薬及び向精神薬取締法(昭和二十八年法律第十四号)第六十四条第一項(ジアセチルモルヒネ等の輸入等)の罪等があり、人身に関する搾取に関する犯罪としては、例えば、刑法第二百二十六条の二第一項、第四項又は第五項(人身売買)の罪、労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)第百十七条(強制労働)の罪等があり、その他組織的犯罪集団の資金源に関する犯罪としては、例えば、組織的犯罪処罰法第三条第一項第十三号に掲げる罪に係る同条(組織的な詐欺)の罪、刑法第百四十八条(通貨偽造及び行使等)の罪、出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律(昭和二十九年法律第百九十五号)第五条(高金利等)の罪等があり、司法妨害に関する犯罪としては、例えば、組織的犯罪処罰法第七条(組織的な犯罪に係る犯人蔵匿等)の罪(同条第一項第一号から第三号までに掲げる者に係るものに限る。)等がある。



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