答弁本文情報
平成三十年七月十七日受領答弁第四二八号
内閣衆質一九六第四二八号
平成三十年七月十七日
衆議院議長 大島理森 殿
衆議院議員中島克仁君提出介護現場におけるセクシャルハラスメントの実態調査と対策を求めることに関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員中島克仁君提出介護現場におけるセクシャルハラスメントの実態調査と対策を求めることに関する質問に対する答弁書
一について
お尋ねの「介護現場におけるセクシャルハラスメント被害の実態」の意味するところが必ずしも明らかではないが、厚生労働省からの委託を受けて公益財団法人介護労働安定センターが実施した「平成二十八年度介護労働者の就業実態と就業意識調査」において、介護労働者が過去一年間に受けた介護サービスの利用者やその家族からのセクシュアルハラスメント、暴力等の経験に関する調査が行われ、その結果が公表されているものと承知している。
お尋ねの「そのような費用の一部を補助するような取り組み」の意味するところが必ずしも明らかではないが、平成三十年度の老人保健健康増進等事業による「介護現場におけるハラスメントに関する調査研究」において、訪問介護等の介護現場におけるハラスメントの実態把握や介護事業者におけるハラスメント対策の取組事例の収集等を行う予定であり、御指摘の「特性」を含めた介護現場の実態を踏まえ、効果的な対策を検討してまいりたい。
御指摘の「適切かつ有効」の意味するところが必ずしも明らかではないが、厚生労働省が実施した「平成二十八年度雇用均等基本調査」において、企業におけるセクシュアルハラスメント防止対策の取組の有無や取組内容について調査を行っているところである。なお、当該調査の調査対象企業には、日本標準産業分類における大分類「医療、福祉」に分類される介護事業者等も含まれている。
お尋ねの「セクハラ行為そのもの」及び「今後日本において罰則規定を設ける」の意味するところが明らかではないため、お答えすることは困難であるが、例えば雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律(昭和四十七年法律第百十三号)によりセクシュアルハラスメントを禁止すること等については、平成三十年五月二十一日の参議院決算委員会において、加藤厚生労働大臣が「労働法の世界ということでお話をさせていただきたいと思いますが、男女雇用機会均等法は、御承知のように、事業主の雇用管理上の責任を明らかにする性格の法律ということでありますから、同法で職場におけるセクシュアルハラスメントを禁止して罰則を科すということ、また行為者に刑事罰を科すということは、なかなかその性格になじまない」と答弁しているところである。