答弁本文情報
令和四年三月四日受領答弁第一六号
内閣衆質二〇八第一六号
令和四年三月四日
内閣総理大臣 岸田文雄
衆議院議長 細田博之 殿
衆議院議員井坂信彦君提出中央銀行デジタル通貨(CBDC)に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員井坂信彦君提出中央銀行デジタル通貨(CBDC)に関する質問に対する答弁書
一の1について
中央銀行デジタル通貨(以下「CBDC」という。)については、「経済財政運営と改革の基本方針二〇二一」(令和三年六月十八日閣議決定)において、「国際的な動向にも十分留意しつつ」、「政府・日銀は、二千二十二年度中までに行う概念実証の結果を踏まえ、制度設計の大枠を整理し、パイロット実験や発行の実現可能性・法制面の検討を進める」こととしており、今後、日本銀行における「概念実証」等による技術的実現可能性の検証に加えて、法制面の検討が必要であるため、お尋ねについて現時点でお答えすることは困難である。
一の2について
御指摘の「CBDCのパイロット実験」については、令和二年十月九日に日本銀行が公表した「中央銀行デジタル通貨に関する日本銀行の取り組み方針」(以下単に「方針」という。)において、「概念実証を経て、さらに必要と判断されれば、・・・民間事業者や消費者が実地に参加する形でのパイロット実験を行うことも視野に入れて検討していく」とされ、日本銀行において適切に判断されるものと承知しており、政府としても、日本銀行と適切に連携してまいりたい。
二について
CBDCについては、方針において、「CBDCを運営するシステムについては、民間決済システムなどとの相互運用性を確保していること・・・が重要である」とされ、また、イノベーションの促進等を考慮しつつ、中央銀行と民間事業者の協調・役割分担の在り方をしっかりと検討していく必要があるとされており、政府としても、このような観点に留意しながら、検討を進めることが重要であると考えている。