答弁本文情報
令和四年十二月十三日受領答弁第四〇号
内閣衆質二一〇第四〇号
令和四年十二月十三日
内閣総理大臣 岸田文雄
衆議院議長 細田博之 殿
衆議院議員井坂信彦君提出多国籍企業の租税回避防止のための方策に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員井坂信彦君提出多国籍企業の租税回避防止のための方策に関する質問に対する答弁書
一について
我が国も参加する経済協力開発機構/G20税源浸食及び利益移転包摂的枠組み(以下「包摂的枠組み」という。)における、経済のデジタル化に伴う課税上の課題に対処するための二本の柱から成る解決策に関する昨年十月の合意文書(以下「合意文書」という。)において、「二千二十一年十月八日から二千二十三年十二月三十一日又は多数国間条約の発効日のいずれか早い日まで、いかなる企業に対しても、新たに導入されるデジタルサービス税及びその他の関連する類似の措置は課されてはならない」(仮訳)と規定されている。現在、包摂的枠組みにおいて、合意文書における「デジタルサービス税及びその他の関連する類似の措置」の定義等について議論されているところであるため、お尋ねについてお答えすることは困難である。
二について
我が国としては、合意文書で言及されている「デジタルサービス税及びその他の関連する類似の措置」の導入に関して、現時点では、具体的な検討を行っていない。我が国としては、合意文書における経済のデジタル化に伴う課税上の課題への対処に係る第一の柱について、その取組の実施に関する多数国間条約の採択に向けて、引き続き、それぞれの国・地域と協調しつつ取り組んでいく考えである。
三について
二についてで述べたとおり、我が国としては、合意文書で言及されている「デジタルサービス税及びその他の関連する類似の措置」の導入に関して、現時点では、具体的な検討を行っていないため、それを前提としたお尋ねについてお答えすることは困難である。