答弁本文情報
令和六年十二月二十七日受領答弁第七一号
内閣衆質二一六第七一号
令和六年十二月二十七日
内閣総理大臣 石破 茂
衆議院議長 額賀福志郎 殿
衆議院議員阪口直人君提出有機フッ素加工物がこどもの健康に及ぼす影響に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員阪口直人君提出有機フッ素加工物がこどもの健康に及ぼす影響に関する質問に対する答弁書
一について
我が国の水道水の水質管理におけるペルフルオロ(オクタン−一−スルホン酸)及びペルフルオロオクタン酸の濃度の暫定目標値は、世界保健機関等が飲料水の水質基準の設定に当たって採用している方法を基本とし、生涯にわたって継続して摂取しても全ての年代の人の健康に影響がない水準を基に設定している。
二について
お尋ねの趣旨が必ずしも明らかではないが、有機フッ素化合物(以下「PFAS」という。)に係る食品安全基本法(平成十五年法律第四十八号)第十一条第一項に規定する食品健康影響評価については、令和五年二月から、食品安全委員会において「子どもの健康と環境に関する全国調査」(以下「エコチル調査」という。)の成果を含むその時点において到達されている水準の科学的知見に基づいて調査審議を行い、令和六年六月に取りまとめたところである。エコチル調査で得られた成果は、環境省から食品安全委員会及びこども家庭庁を含めた関係府省庁に情報提供を行っているほか、同省のウェブサイトに全て掲載している。同庁としては、必要に応じて、関係府省庁と適切に連携してまいりたい。
三について
環境省においては、PFASに限らない化学物質等の環境要因が子供の健康に与える影響を明らかにするため、エコチル調査において、血液を含む生体試料を用いて化学分析を行い、子供の健康影響の指標との関連等について研究を行っており、当該研究で得られた成果については、関係府省庁に対して情報提供を行うとともに、同省のウェブサイトやシンポジウム等を通じて幅広く国民に対する情報提供を行っている。
四について
お尋ねの「PFAS汚染が確認されている地域のこどもの健康について」の「追跡調査」が具体的にどのような調査を指すのか必ずしも明らかではないが、PFASが子供の健康に与える影響を明らかにするため、政府としては、国内外の科学的知見の収集を進めるとともに、三についてで述べたエコチル調査において平成二十三年一月から平成二十六年三月までに募集した約十万人の妊婦から生まれた子供の追跡調査を行っているところであり、引き続きこれらの取組を進めていく。