答弁本文情報
令和七年三月二十五日受領答弁第九九号
内閣衆質二一七第九九号
令和七年三月二十五日
内閣総理大臣 石破 茂
衆議院議長 額賀福志郎 殿
衆議院議員八幡愛君提出AI戦略会議・AI制度研究会「中間とりまとめ(案)」についてのパブリックコメントの募集形式に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員八幡愛君提出AI戦略会議・AI制度研究会「中間とりまとめ(案)」についてのパブリックコメントの募集形式に関する質問に対する答弁書
一について
お尋ねの「本件パブコメにおいて、特定の形式を強制した」の意味するところが必ずしも明らかではないが、提出意見をより正確に把握し、分類及び分析を行うため、令和六年十二月二十七日から行ったAI戦略会議AI制度研究会「中間とりまとめ(案)」に関するパブリック・コメント(以下「本件パブリック・コメント」という。)の形式を設計したものであり、御指摘のように「他の省庁や内閣府の他の部局が実施したパブコメのwebフォームと比較して、本件パブコメの設計が特異に煩雑である」及び「本件パブコメの設計は、政策決定を特定の方向へ誘導する目的がある」とは考えていない。
二について
本件パブリック・コメントにおいては、御指摘の「企業の設立年数や従業員数など」を把握することにより、事業規模等に応じた提出意見の傾向等をより正確に把握し、分類及び分析を行うことが望ましいと考えたためである。
三の1から3までについて
お尋ねの「これらの分類を必須としたことで、特定の属性の意見が統計的に偏る可能性はないか」の意味するところが必ずしも明らかではないが、人工知能は、様々な主体により、あらゆる分野で、活用されることが想定されるため、提出意見のより正確な分析には、意見提出者の属性を把握することが必要と判断したものであり、意見提出者の「種別」を「必須入力」とすることで、特定の属性の意見が排除されるものではなく、「意見の扱いに差異」は生じていない。
三の4について
御指摘の「コンテンツ産業従事者」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、人工知能は、様々な主体により、あらゆる分野で、活用されることが想定されるため、意見提出者の「種別」を日本標準産業分類(令和五年総務省告示第二百五十六号)における大分類の項目としたところ、例えば、大分類「情報通信業」の中に、中分類「映像・音声・文字情報制作業」が含まれる。
四について
御指摘の「極めて使いづらい設計」の意味するところが必ずしも明らかではないが、本件パブリック・コメントにおいては、内閣府がパブリック・コメントを実施する際に用いるシステムを利用したところ、当該システムは「一度入力した情報を記憶させる仕組み」を有していないためである。
五の1について
お尋ねの「この方式が意見の多様性を適切に反映するものと考えるか」の意味するところが必ずしも明らかではないが、本件パブリック・コメントでは、意見提出者の意見の趣旨をより正確に把握するために、「「賛成」または「反対」の二択」を質問の項目の選択肢として設けたものである。
五の2について
お尋ねの趣旨及び「具体的な措置は講じられているか」の意味するところが必ずしも明らかではないが、提出意見のうち、一部の意見を「選別・排除すること」は行っていない。
五の3について
本件パブリック・コメントについては、その意見募集の対象となるAI戦略会議AI制度研究会「中間とりまとめ(案)」が、行政手続法(平成五年法律第八十八号)第二条第八号に規定する命令等に該当しないため、同法第三十九条第一項の規定による手続を要するものではないが、内閣府として、四についてでお答えしたシステムを用いて広く意見を募集したものであり、「不適切な運用」との御指摘は当たらないと考える。
六の1について
お尋ねの「決定プロセス」の意味するところが必ずしも明らかではないが、提出意見をより正確に把握し、分類及び分析を行う観点から、「フォーム」について検討し、設計したものである。
六の2について
四についてでお答えしたシステムを用いて集計し、内閣府の担当部局において分析及び整理を行い、同府のホームページにおいて公表したものである。