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答弁本文情報

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令和七年六月二十七日受領
答弁第三〇二号

  内閣衆質二一七第三〇二号
  令和七年六月二十七日
内閣総理大臣 石破 茂

       衆議院議長 額賀福志郎 殿

衆議院議員長妻昭君提出シベリア抑留者問題の解決と国立戦争資料館(仮称)整備に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員長妻昭君提出シベリア抑留者問題の解決と国立戦争資料館(仮称)整備に関する質問に対する答弁書


一について

 お尋ねの「政府が課題と認識している未解決・継続中の課題」の意味するところが必ずしも明らかではなく、お答えすることは困難であるが、政府としては、戦後強制抑留者に係る問題に関する特別措置法(平成二十二年法律第四十五号)第十三条第一項の規定に基づき定められた「強制抑留の実態調査等に関する基本的な方針」(平成二十三年八月五日閣議決定)に即し、必要に応じ、関係国との協議を行い、戦後強制抑留者のうち強制抑留下において死亡した抑留者(以下「抑留中死亡者」という。)についての調査や、抑留中死亡者の遺骨及び遺留品についてのその収容及び本邦への送還、抑留中死亡者の慰霊碑の建立及び管理、戦後強制抑留者の労苦に関する資料の展示等を実施しているところであり、引き続き、これらの取組を行ってまいりたい。

二から四までについて

 いわゆるシベリア抑留について、平和祈念展示資料館では強制労働や収容所における生活で用いた道具の実物や収容所の模型の展示等を、昭和館では家族を抑留中に亡くした方の証言映像の記録等を、しょうけい館ではいわゆるシベリア抑留に伴う戦傷病に関するパネル展示等をそれぞれ行っている。
 また、御指摘の「その役割の重複や不足」及び「歴史の伝達に一貫性を欠く」の意味するところが必ずしも明らかではないが、平和祈念展示資料館は先の大戦における兵士、戦後強制抑留者及び引揚者の労苦について、昭和館は戦没者遺族の経験した戦中・戦後の国民生活上の労苦について、しょうけい館は戦傷病者等の労苦について、それぞれ継承し、国民の理解を深めるために設立された施設であり、それぞれにふさわしい内容の展示を行っている。
 このように平和祈念展示資料館、昭和館及びしょうけい館(以下「三館」と総称する。)は、それぞれ別の目的で設立され、その目的に関連した資料を収集及び整理するとともに、各資料の性質に合わせて適切な保管及び展示を行っているところであるが、引き続き「強制抑留の実態調査等に関する基本的な方針」に即し、三館で適切な連携を図りつつ運営をしてまいりたい。

五から八までについて

 お尋ねの「戦争体験全般を対象に」、「こうした「開かれた」戦争記録継承施設の整備」、「日本がそれらに比して立ち遅れている現状」及び「展示・資料収集だけでなく、個人の日記、回想録、手紙など民間の歴史資料の収集・保存・活用」の意味するところが明らかではなく、お答えすることは困難であるが、お尋ねの「国立戦争資料館(仮称)を東京都内に新設すること」については、政府として特段検討を行っていない。いずれにしても、政府としては、民間事業者にその運営を委託している三館において、戦後強制抑留者、戦没者遺族、戦傷病者等の労苦に係る資料及び歴史的情報の収集、保存及び展示を行っており、引き続き、これらの取組を行ってまいりたい。

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