答弁本文情報
令和七年六月二十七日受領答弁第三一九号
内閣衆質二一七第三一九号
令和七年六月二十七日
内閣総理大臣 石破 茂
衆議院議長 額賀福志郎 殿
衆議院議員水沼秀幸君提出持続可能な病院経営に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員水沼秀幸君提出持続可能な病院経営に関する質問に対する答弁書
一について
御指摘の「病院建設に対する国の補助金」の具体的に指し示す範囲が必ずしも明らかではないが、例えば、「医療施設等施設整備費補助金交付要綱」(昭和五十四年七月二十七日付け厚生省発医第一三七号厚生事務次官通知別紙(最終改正 令和六年八月七日))の医療施設等施設整備費補助金に関しては、令和六年度において、御指摘の「物価」の「高騰」も勘案して、同要綱別表「一平方メートル当たり単価表」に定める「基準単価」を引き上げたところであり、さらに、令和七年度において、「医療施設等経営強化緊急支援事業実施要綱」(令和七年四月一日付け医政発〇四〇一第五号厚生労働省医政局長通知別紙)に定める「施設整備促進支援事業」を実施し、同補助金を受けている医療機関等を対象として、「建築資材高騰」を踏まえた給付金を支給することとしているところであり、引き続き、御指摘の「物価」の「高騰」も踏まえた必要な対応について検討することとしている。
二の1について
御指摘の「次期報酬改定を待たない、直近に講ずべきと考える支援措置」に関しては、令和七年四月二十五日の衆議院厚生労働委員会において、福岡厚生労働大臣が「政府においては、令和六年度診療報酬改定で一定の措置を講じましたが、依然として物価高騰の影響がございますため、令和六年度補正予算によります一千三百億円の緊急的な支援であったり、重点支援地方交付金の積み増し、また、令和七年度予算によります入院時の食費基準の引上げを行うほか、これらの取組の効果が出るまでの資金繰り支援といたしまして、福祉医療機構の融資を大幅に拡充させていただいたところでございます。補正予算によるこの支援を全国に速やかに行き届かせられるように、都道府県と連携して対応いたしますとともに、その効果や物価等の動向、経営状況など、足下の情勢変化もよく把握した上で必要な対応を検討していきたいと考えております」と答弁しているとおりである。
二の2について
お尋ねの趣旨が必ずしも明らかではないが、いずれにせよ、「入院時食事療養費に係る食事療養及び入院時生活療養費に係る生活療養の実施上の留意事項について」(令和六年三月五日付け保医発〇三〇五第十四号厚生労働省保険局医療課長通知)において、「食事は医療の一環として提供されるべきものであり、それぞれ患者の病状に応じて必要とする栄養量が与えられ、食事の質の向上と患者サービスの改善をめざして行われるべきもの」としているところ、令和七年一月二十九日の中央社会保険医療協議会の答申においては、「入院時の食費について、令和六年度診療報酬改定において、一食当たり三十円引き上げを行ったが、食材費等の高騰は更に続いている。医療の一環として提供されるべき食事の質を確保する観点から、入院時の食費基準額を引き上げる」とされたことを踏まえ、令和七年度予算において、「入院時の食費基準」の引上げを行ったところであり、引き続き、令和六年二月十四日の同協議会の答申の附帯意見において「入院時の食費の基準の見直しについて、今回改定による影響、食費等の動向等を把握し、検証を行うこと」とされたこと等を踏まえ、必要な見直しについて検討してまいりたい。
二の3について
御指摘の「これまでの対応」の具体的に指し示す範囲が明らかではないため、御指摘のように「これまでの対応と比較できる体裁」で網羅的にお答えすることは困難であるが、いずれにせよ、令和七年四月二十二日の参議院厚生労働委員会において、福岡厚生労働大臣が「資金繰り支援といたしまして福祉医療機構の融資を大幅に拡充をした」旨答弁しているところ、例えば、当該答弁を行った同月から同年五月末までの二箇月の間における御指摘の「実績」は十八件であり、答弁で述べた「拡充」の前の同年二月から同年三月末までの二箇月間における御指摘の「実績」は一件である。