答弁本文情報
令和七年六月二十七日受領答弁第三二二号
内閣衆質二一七第三二二号
令和七年六月二十七日
内閣総理大臣 石破 茂
衆議院議長 額賀福志郎 殿
衆議院議員井坂信彦君提出海上保安庁の離職者増加に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員井坂信彦君提出海上保安庁の離職者増加に関する質問に対する答弁書
一について
お尋ねについては、令和七年五月二十三日の衆議院国土交通委員会において、宮澤海上保安庁次長が「海上保安庁における自己都合退職者が増えている原因としましては、転勤回避や家庭の都合によるものが多い、こういうふうに認識をしております。」と答弁したとおりである。
二について
お尋ねについては、令和七年六月十二日の参議院国土交通委員会において、宮澤海上保安庁次長が「海上保安庁においては、家庭と仕事が両立できる働き方を推進し、職員の職場環境や処遇の改善を図るとともに、社会の価値観の変化にも対応できるよう、巡視船のネット環境の整備や居室の個室化、宿舎の居住環境の改善などを進めております。また、採用強化について、現在、海上保安庁では、採用試験の試験科目等の見直しやSNS等を活用した募集活動の強化、退職自衛官などを対象とした中途採用や元海上保安官の再採用の拡大など、あらゆる方策により人材確保に努めているところです。引き続き、優秀な人材の確保に努め、国民の負託に応えられる海上保安官を育成し、多様化、複雑化する海上保安業務に適切に対応してまいります。」と答弁したとおりであり、限られた財源の中で優先順位を考慮しながら、御指摘の「事務官」と「海上保安官」の両方について、必要な人員の確保に努めてまいりたい。
三について
御指摘の「学校生活の充実・改善」については、海上保安大学校及び海上保安学校の教育訓練施設の拡充や情報通信技術を活用した教育設備の導入等により、学生等の学習環境の向上に努めているところである。
また、御指摘の「給与や待遇の改善」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、例えば、特殊勤務手当の拡充等に取り組んでいるところである。
四について
お尋ねについては、令和七年六月十二日の参議院国土交通委員会において、宮澤海上保安庁次長が「現在、海上保安庁では、・・・退職自衛官などを対象とした中途採用や元海上保安官の再採用の拡大など、あらゆる方策により人材確保に努めているところです。」と答弁したとおりである。
五について
人事院としては、御指摘の「提言」を踏まえ、お尋ねの「金銭的なインセンティブ」の必要性を含め検討しているところである。
六について
お尋ねの「メディア対策」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、海上保安庁においては、従前から、例えば、国内のメディアを活用して、海難救助の現場等で活躍する海上保安官を紹介しているほか、海上保安官の様々な業務に係る活動状況を撮影した動画等をソーシャルメディアに掲載する等して、情報発信に努めているところである。