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答弁本文情報

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令和七年六月二十七日受領
答弁第三五一号

  内閣衆質二一七第三五一号
  令和七年六月二十七日
内閣総理大臣 石破 茂

       衆議院議長 額賀福志郎 殿

衆議院議員緑川貴士君提出コメ作況指数の公表廃止に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員緑川貴士君提出コメ作況指数の公表廃止に関する質問に対する答弁書


一について
  
 作況指数は、農林水産省が毎年実施している水稲の収穫量に係る調査(以下「収穫量調査」という。)により把握した当該年の水稲の十アール当たりの収量を、過去三十年の収量のすう勢から算定した水稲の十アール当たりの収量(以下「平年収量」という。)で除したものであり、当該年の水稲の収穫量全体の多寡を示したものではない。
 令和七年四月から行っている地方公共団体や生産者団体等との意見交換においても、当該年の水稲の作柄を前年の水稲の十アール当たりの収量と比較して判断しているとの意見や、平年収量が生産者の感覚に合っていない等の意見があり、御指摘のような「生産現場との乖離」が生じていることが明らかになったことを踏まえ、今般、同省として、作況指数の公表を廃止すると判断したものである。

二について
  
 米政策の企画・立案等に当たり活用している水稲の十アール当たりの収量及び収穫量全体については、引き続き収穫量調査において把握を行い、公表することとしており、「コメ政策に対する政府の責任が不透明になるおそれがある」との指摘は当たらないと考えている。

三について
  
 作況指数は、水稲の収穫量全体の多寡を示したものではないことから、その公表の廃止によって「コメの価格形成に混乱が生じる懸念がある」との指摘は当たらないと考えている。

四について
  
 収穫量調査により把握している水稲の十アール当たりの収量及び収穫量全体については、御指摘の「概算金を決める際や、流通現場でのコメの仕入れや価格交渉のための情報となりうるもの」と考えている。収穫量調査については、衛星データ等を活用して御指摘の「予測精度」の向上を図ることとしているが、その対象となるほ場における水稲の十アール当たりの収量は、平均値を中心に偏りなく分布しており、現時点で正確性を確保できていると考えていることから、収穫量調査により把握した水稲の十アール当たりの収量及び収穫量全体を「現場」で「活用」することに特段の支障はないと考えている。

五について
  
 政府としては、「公的統計の整備に関する基本的な計画」(令和五年三月二十八日閣議決定)において、「社会の情報基盤としてふさわしい統計を提供するためには、統計の作成・提供の業務を支える人材・予算などの統計リソースの確保及び有効活用が重要である」ことから、「各府省は、定型的な業務などについて外部委託を活用する一方、統計作成の企画、品質管理、評価や見直しなどに十分なリソースを投入する」としているところである。

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