答弁本文情報
令和七年十二月十九日受領答弁第一三六号
内閣衆質二一九第一三六号
令和七年十二月十九日
内閣総理大臣 高市早苗
衆議院議長 額賀福志郎 殿
衆議院議員水沼秀幸君提出女性が安心して起業に挑戦できる環境の構築に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員水沼秀幸君提出女性が安心して起業に挑戦できる環境の構築に関する質問に対する答弁書
一の前段について
お尋ねの「現時点の政府におけるスタートアップ業界向けのハラスメント防止の取り組み内容」については、投資実務に関する専門的知見を有する有識者等で構成される「ベンチャーキャピタルに関する有識者会議」が令和六年十月十七日に取りまとめた「ベンチャーキャピタルにおいて推奨・期待される事項」(以下「推奨・期待される事項」という。)において、「関連法令、ファンドに関する契約等を遵守するため、・・・コンプライアンス管理の責任者の明確化や非公表情報の取扱いその他業務運営に必要な規程を整備し、コンプライアンス管理の体制を確保することが推奨される」とされたところ、これを踏まえ、例えば、一般社団法人日本ベンチャーキャピタル協会の総会その他の投資家が参加するイベントにおいて、金融庁及び経済産業省から、推奨・期待される事項の説明を行うことなどを通じ、御指摘の「ベンチャーキャピタル」における、ハラスメントの防止を含めた当該コンプライアンス管理の重要性等について機関投資家等に周知している。また、御指摘の「スタートアップ業界」の関係者を含め、ハラスメントなどの人権侵害に直面した者は、法務省の人権擁護機関が行っている人権相談が利用可能であることを、同省のウェブサイトへの情報掲載等を通じて周知している。
一の後段について
御指摘の「ハラスメントについての実態調査」のお尋ねの「開始時期や調査対象」については、社会科学等の専門家と共に調査項目を設計し、令和七年十月から、創業十年以内の起業家を主な対象として、起業環境やハラスメントを含む起業活動上の経験等に関するアンケート調査を開始したところである。
二の前段について
お尋ねの「専門人材のデータベースを整備することで各地に専門家を派遣する仕組み」については、令和八年四月に設立を予定している独立行政法人男女共同参画機構において、今後、「女性活躍・男女共同参画の重点方針二〇二五」(令和七年六月十日すべての女性が輝く社会づくり本部・男女共同参画推進本部決定。以下「女性版骨太の方針二〇二五」という。)に記載された「女性の視点に立った起業支援やコーチング等のスキルを有する外部専門人材」のデータベースを整備し、地方公共団体が設置する男女共同参画センター(令和七年六月に成立した独立行政法人男女共同参画機構法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(令和七年法律第八十号)による改正後の男女共同参画社会基本法(平成十一年法律第七十八号)第十八条第二項に規定する男女共同参画センターをいう。)における取組を始めとした地域における女性の起業支援に対し、適切な人材を派遣する仕組みを構築することを想定している。また、お尋ねの「ハラスメント防止研修」については、女性版骨太の方針二〇二五において、「地域ごとに構築する女性起業家支援ネットワークに参加するベンチャーキャピタル等の支援機関に対し、女性起業家へのセクシャルハラスメントを含めたハラスメントの防止に関する研修を実施する」とされたことも踏まえ、「女性起業家へのハラスメント被害が出た場合」に限らず、当該女性起業家支援ネットワークに参加する御指摘の「支援する投資会社」に対して、ハラスメントの防止に関する研修等を行ってまいりたい。
二の後段及び三について
お尋ねの「国策としてもう一歩踏み込んだ」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、「起業家に対するハラスメント問題への対処」を行うことは重要であると考えており、一の後段についてで述べた「ハラスメントについての実態調査」の結果も踏まえ、起業家に対するハラスメントの防止及び救済のために必要なお尋ねの「対策」について、「起業家へのハラスメントを禁止する旨などを盛り込んだ起業家新法」の必要性も含め、引き続き、適切に検討してまいりたい。

