答弁本文情報
令和八年七月十日受領答弁第二五号
内閣衆質二二一第二五号
令和八年七月十日
内閣総理大臣 高市早苗
衆議院議長 森 英介 殿
衆議院議員早稲田ゆき君提出留学生の妊娠・出産を契機とする退学等の実態把握に関する第三回質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員早稲田ゆき君提出留学生の妊娠・出産を契機とする退学等の実態把握に関する第三回質問に対する答弁書
一の1について
「日本語教育機関の告示基準解釈指針」(平成二十八年八月五日付け法務省管在第四千七百七号法務省入国管理局入国在留課長通知別添)においては、「日本語教育機関の告示基準」(平成二十八年七月二十二日法務省入国管理局策定、令和七年六月一日出入国在留管理庁最終改定。以下「告示基準」という。)第一条第一項第二号ホの解釈の指針を示すに当たり、「妊娠・出産等を直接の理由とした退学強制(マタニティハラスメント)」を「人権侵害行為」の例として記載している。
一の2について
御指摘の「当該文書の記載内容、現在の掲載状況」については、出入国在留管理庁において、令和八年七月一日時点におけるホームページへの「掲載状況」及びその「記載内容」を確認している。その上で、「当該記載の趣旨及び実際の運用状況」について、「当該文書」を作成した機関に対して確認するか否かについては、個別の事案に関することであり、お答えすることは差し控えたい。
一の3及び4について
告示日本語教育機関(出入国管理及び難民認定法第七条第一項第二号の基準を定める省令(平成二年法務省令第十六号)本則の表の法別表第一の四の表の留学の項の下欄に掲げる活動の項の下欄第五号イに規定する告示日本語教育機関をいう。以下同じ。)及び認定日本語教育機関(日本語教育の適正かつ確実な実施を図るための日本語教育機関の認定等に関する法律(令和五年法律第四十一号。以下「日本語教育機関認定法」という。)第三条第一項に規定する認定日本語教育機関をいう。以下同じ。)(以下これらを合わせて「日本語教育機関」という。)について、告示基準又は認定日本語教育機関認定基準(令和五年文部科学省令第四十号)への不適合が疑われる事案を把握した場合には、出入国在留管理庁又は文部科学省において、当該不適合の有無を判断するために必要な限度で確認を行うこととしているところ、御指摘の「記載があることを・・・把握した場合」に、お尋ねの「事項を確認する必要」があるか否かについては、その「確認」が同庁又は同省の所掌及び権限の範囲内であるか否かを含め、個別具体の事案に即して判断すべきものであるため、一概にお答えすることは困難である。
一の5について
妊娠した外国人留学生等に対し日本語教育機関が「既納の学納金を返還したか否か」という事実に対する評価については、個別具体の事案に即して判断すべきものであるため、お尋ねについて一概にお答えすることは困難である。
一の6について
一の3及び4についてでお答えしたとおり、告示基準又は認定日本語教育機関認定基準への不適合が疑われる事案を把握した場合には、出入国在留管理庁又は文部科学省において、当該不適合の有無を判断するために必要な限度で確認を行い、必要に応じて改善を求めるなどすることとしているところ、お尋ねの場合が、同庁又は同省による「確認、助言、指導又は改善の求め」の対象となるか否かについては、個別具体の事案に即して判断すべきものであるため、一概にお答えすることは困難である。
二の1及び2について
出入国在留管理庁又は文部科学省において、日本語教育機関の募集要項等における特定の記載を把握した場合に、当該記載について当該日本語教育機関に確認するか否かを含む具体的な対応の在り方については、個別具体の事案に即して判断すべきものであるため、お尋ねについて一概にお答えすることは困難である。
二の3について
お尋ねの場合が「人権侵害行為又は不適切な取扱い」に該当するか否かについては、個別具体の事案に即して判断すべきものであるため、一概にお答えすることは困難である。
三の1及び3について
お尋ねの場合において、出入国在留管理庁が、「当該機関への確認、助言、指導又は改善の求めを行う」か否かについては、その「手順」も含め、個別具体の事案に即して判断すべきものであるため、一概にお答えすることは困難であるが、同庁は、法務省設置法(平成十一年法律第九十三号)第二十八条第一項の規定に基づき、出入国及び外国人の在留の公正な管理を図ることを任務としており、「入国・在留審査要領」(平成十五年九月十日付け法務省管在第五千三百二十九号法務省入国管理局長通知)に基づき、告示日本語教育機関の運営体制が告示基準に適合しないと認められる場合には、当該告示日本語教育機関から事情を聴取するなどして改善を指導し、「改善報告書」を提出させることとしているところ、これらの事務は、同庁在留管理支援部が所掌している。また、当該指導を行ったにもかかわらず、当該告示日本語教育機関の運営体制がなお告示基準に適合しないと認められる場合には、個別具体の事案ごとに、告示基準第二条第一項の規定に基づき、当該告示日本語教育機関を出入国管理及び難民認定法第七条第一項第二号の基準を定める省令の留学の在留資格に係る基準の規定に基づき日本語教育機関等を定める件(平成二年法務省告示第百四十五号)別表第一から抹消することについて検討する場合もあり得る。
三の2及び4について
お尋ねの場合において、文部科学省が、「当該機関への確認、助言、指導又は改善の求めを行う」か否かについては、その「手順」も含め、個別具体の事案に即して判断すべきものであるため、一概にお答えすることは困難であるが、文部科学大臣は、日本語教育機関認定法第十一条の規定に基づき、認定日本語教育機関における日本語教育の適正かつ確実な実施を確保するために必要な限度において、認定日本語教育機関の設置者に対し、日本語教育の実施状況に関し必要な報告又は資料の提出を求めることができるとされているほか、日本語教育機関認定法第十二条の規定に基づき、認定日本語教育機関が日本語教育機関認定法第二条第三項各号のいずれかに適合しなくなったと認めるときは、当該認定日本語教育機関の設置者に対し、これらの規定に適合するため必要な措置をとるべきことの勧告等をすることができるとされているところ、これらの事務は、同省総合教育政策局が所掌している。また、同大臣は、日本語教育機関認定法第十二条第二項の規定に基づき、同条第一項の規定による勧告を受けた認定日本語教育機関の設置者が、正当な理由がなくてその勧告に係る措置をとらなかったときは、期限を定めて、その勧告に係る措置をとるべきことを命ずることができるとされており、当該設置者がその命令に違反したときは、同大臣は、日本語教育機関認定法第十四条第一項の規定に基づき、当該日本語教育機関の認定を取り消すものとされている。
四について
出入国在留管理庁及び文部科学省としては、外国人留学生が妊娠し、又は出産した事実のみをもって、本人の意に反して退学、休学、転校、転学又は帰国を求めることは適切ではないとの基本的な考え方について、日本語教育機関に適切に周知することが重要であると考えており、日本語教育機関に対して、先の答弁書(令和八年六月十六日内閣衆質二二一第一六号)二についてでお答えしたとおりの周知を既に行っている。そのため、外国人留学生等が妊娠し、又は出産した場合の取扱いについて、日本語教育機関が作成する募集要項等における記載の在り方に関する周知をすることは考えていない。
五について
御指摘の「当該文書の記載内容及び現在の掲載状況」については、一の2についてでお答えしたとおり、出入国在留管理庁において、令和八年七月一日時点におけるホームページへの「掲載状況」及びその「記載内容」を確認している。その上で、「当該記載の趣旨、現在の運用状況、当該記載に基づく退学、休学、帰国又は納入金不返還の事例の有無」について「当該文書」を作成した日本語教育機関に対して確認するか否か及びその確認を行った場合に日本語教育機関に対しどのように対応するかについては、個別の事案に関することであり、お答えすることは差し控えたい。

