質問本文情報
昭和二十八年六月三十日提出質問第二一号
事業税の撤廃に関する質問主意書
右の質問主意書を提出する。
昭和二十八年六月三十日
提出者 長谷川四※(注)
衆議院議長 堤 康次※(注) 殿
事業税の撤廃に関する質問主意書
過去の不安定な経済事情に重ねて朝鮮動乱の終結機運は、わが国の経済をきわめて困難な転機に立たしめており、特に中小企業は今までの悪条件がしわ寄せられて、文字通り死活の岐路に追い込まれている。
その原因の一つが商工業者のみを対象とする事業税の重圧であることは、すでに周知の事実である。すなわち業者は、一般大衆課税としての所得税に重ねて県税の八十パーセント以上をまかなうぼう大な事業税を負担しているのであつて、最近の業者の経営実体は、他の累増する悪条件と合わせ到底その負担に堪えられないのが現状である。
業者自体も何とかこの窮境を打開せんと全く不眠不休の努力を続けているが、税の重圧は倍加するばかりであり、企業の資金はおろか生活費にまで食い込み、業者の中にはついに倒産をしいられた者も多数現れるに至つている。業者は国民の義務として、また日本再建費の一部を負担する建前から、大衆課税としての一般税負担には甘んじて堪える覚悟であるが、私ども業者のみを対象とする事業税は、明らかに不合理不公平であり、担税能力をこえた措置であるといつている。
なお、中小企業振興の根本的具体案を明確に示していただきたい。
右質問する。