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昭和四十年四月十六日提出
質問第一一号

 韓国及び台湾出身戦犯刑死者の措置に関する質問主意書

右の質問主意書を提出する。

  昭和四十年四月十六日

提出者  島上善五郎

          衆議院議長 (注)田 中 殿




韓国及び台湾出身戦犯刑死者の措置に関する質問主意書


 韓国及び台湾出身戦犯刑死者は、韓国が二十三名、台湾が二十六名で合計四十九名であるが、これらの人々は兵役の義務はなかつたが日本国の国策遂行のためにと昭和十七年六月、二箇年の契約で日本軍に徴用され、南方各地において従軍し、それぞれ現地で終戦になつたものである。
 ところが、終戦後、従軍中の勤務が問責され、連合国の軍事裁判により処刑された者である。
 しかるに、日本政府は、日本のため犠牲となつたこれら刑死者に対して今日に至るもなんらの措置を講じていないのははなはだしく無責任不行届と言うのほかなく、まことに遺憾である。
 よつて左記事項について質問する。

一 刑死者に対して今後いかなる措置をとるのか政府の方針をお伺いしたい。
二 刑死者の遺族に対して政府は処刑に至る事情をつぶさに報告し、かつ、礼をつくして遺骨をお渡しし、弔意を表明すべきだと考えるが、それを行なう意思があるかお伺いしたい。
三 韓国出身戦犯者同進会、台湾出身戦犯者同志会から政府に対して刑死者の遺族補償が要請されているのに、言を左右にし、なんら具体的誠意を示さず、今日なお未解決ときいているが、今後これに対してどう措置するかその方針をお伺いしたい。

 右質問する。





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