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昭和五十年七月四日受領
質問第二七号

 昭和四十九年度中小企業白書に関する質問主意書

右の質問主意書を提出する。

  昭和五十年七月四日

提出者  岡田哲児

          衆議院議長 前尾繁三郎 殿




昭和四十九年度中小企業白書に関する質問主意書


 本年度白書は、低成長への移行と対応がその骨格である。同時に高成長から現在の不況下の物価高を通じ、低成長に入るに当たつて、倒産、失業などをめぐり、中小特に小規模企業の経営が困難な状態にある。
 この現況をふまえて次の点を質問する。

一 物価、財政、景気と政策的に三すくみの状態にあり、基盤の弱い中小企業者は、景気の先行きに関心と不安を抱いている。
  政府の不況対策は後手後手で有効性を欠いている、物価ばかり叫んでいては、見込み違いとなると思うがどうか。三次の不況対策の効果は、夏頃から上向くか、年度末の景気水準をどの程度にするか、その青写真を示されたい。
二 河本通産大臣は低成長路線を批判しているし、政府自民党の高成長政策体系は、土台を変えていない。これは、口先で低成長、本音は高成長を考えている。今後の実質成長率をどの程度にみているか。
三 中小企業が低成長移行に対応する問題点について
 1 移行する具体的プロセスを示されたい。
   現時点の位置はこのプロセスのどこか、もう低成長に入つたのかこれから入ろうとしているのかのみかたを示されたい。
 2 適応能力をどのようにみるのか。
   過去の喰いつなぎか、政策金融が有効であつたのか、中小企業本来の体質なのか、対応能力のないものは、つぶれても仕方がないとみているのか。
 3 一部繊維製品では生産価格の十倍以上の末端価格となつているように中小商業者にしわ寄せされる現状にある。
   流通政策の基本的在り方、そこにおける中小商業対策について明確にされたい。
 4 中小企業事業分野確保の法制化について政府の考え方と施策を示されたい。
 5 低成長が根をおろせば、より親企業の強い支配下で一方的単価の押し付けと不当な切り捨てが多く発生するであろう、見解と対処を示されたい。
 6 六十日以上の手形が公然とまかりとおつている、正確な実体を掌握する責任がある、中小企業庁の権限による立入検査を行うべきと考えるがどうか。
   下請企業振興協会の活動情況と活動強化を図るべきと思うがどうか。
   公正取引委員会の手形取引についての見解と措置を示されたい。
 7 納入業者に対して他商品の押し付け販売行為、歩引、歩積取引、手伝店員、派遣マネキン、不当返品、値引や宣伝費の協賛など双方の力関係で弱い業者の泣寝入りとなつている、この現状認識と対処について政府の見解を示されたい。
四 中小企業の危機打開のため、個人事業税撤廃、貸出し金利の引き下げを直ちに実施すべきと考えるがどうか。
五 輸出の減少、途上国の追い上げ等に中小企業はあえいでいる、この追い上げの原因は、我が国大企業の途上国への資本進出によるものである。国際分業論は、加工度、付加価値度によるもので、すべて大企業擁護、中小企業犠牲の議論であるが、府政の見解と海外進出企業のチェックについての所見を示されたい。
六 中小企業省を設置すべきと思うがどうか。

 右質問する。





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