質問本文情報
平成十二年十一月十四日提出質問第三一号
「川辺川ダム事業における環境保全への取組み」等に関する質問主意書
「川辺川ダム事業における環境保全への取組み」等に関する質問主意書
本年六月、建設省より「川辺川ダム事業における環境保全への取組み」が発表された。この発表内容に対し、一六〇を超える市民団体等が「必要な調査措置が取られていない、極めて不充分」な内容であるため、「ダム本体着工前に環境影響評価について調査のやり直しを行うこと」や、「再調査にあたっては調査範囲や項目、方法などについて、専門家と市民団体を交えた『川辺川ダム環境影響評価委員会』を設置し、充分な議論の基に進めること」を求める要請を本年十月十一日づけで建設大臣に行っている。しかしながら、この要請に対し今日まで建設省からの文書による回答はなく、当局に対する不信の念が強まっている。従って、次の事項について質問する。
1 市民団体等は、本年十月二十五日までに回答を頂きたい旨付して前述の要請を行っているが、それに対し建設省が今日まで回答を行っていない理由は何か。
2 同要請に対していつまでに回答するのか、その時期を明らかにされたい。
1 本年六月、建設省より発表された「川辺川ダム事業における環境保全への取組み」の基となっている環境調査は「建設省河川砂防技術基準」の「河川環境調査」に基づいて行われているのか明らかにされたい。
2 現地調査計画及び調査の過程で収集した全ての資料について、その内容を明らかにされたい。
3 調査委託をした団体の名称を示されたい。
4 調査委託をした団体に環境調査を専門とする者がいた場合はその氏名と経歴を示されたい。いなかった場合は、その団体から環境調査を委託した先と委託金額を示されたい。
5 調査委託先を決定する際、入札を行ったかについて明らかにされたい。行った場合はその参加業者名について示されたい。行わなかった場合は、その理由を示されたい。
6 今回の建設省の環境調査に環境庁はどのように関わっているのか示されたい。
1 本年十月の「自然監察指導員熊本県連絡会」の調査によると、九折瀬洞窟には日本で数例しか発見されていない特殊な鍾乳石「ムーンミルク」の存在が確認されているが、前述の建設省の環境調査でも確認しているか明らかにされたい。
2 九折瀬洞窟の保全に関する具体的方策及びその保全策が有効であるとする根拠となる資料の内容を明らかにされたい。また、現時点で具体的な保全策が未決定の場合は、いつまでに方策を確立するのか、その時期を明らかにされたい。
右質問する。