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平成十二年十二月一日提出
質問第七五号

海外技術者研修協会の運営に関する質問主意書

提出者  保坂展人




海外技術者研修協会の運営に関する質問主意書


 通産省が現在、(財)海外技術者研修協会の研修生に対する渡航費補助事業に関して不当な請求があったとして過去五年間分にわたる業務監査を行っている。
 この問題に関して通産省から、九月四日付文書「(財)海外技術者研修協会の補助事業にかかる研修生の渡航費の不当請求等に対する措置について」、平成十一年度分の不当請求の内訳及び一部の海外同窓会による問題関与が明らかになったとして、十月十二日付文書「(財)海外技術者研修協会の補助事業にかかる研修生の渡航費の不当請求について(平成十一年度分)」が出て、状況が公表された。
 一方、当方はこれらの報告を受けながら引き続き様々な調査をした結果、この問題は研修生や海外同窓会だけではなく海外技術者研修協会役員の体質に問題があるのではないかと疑問をもつに至った。外交的にも問題がおきる危険があり、政府の明確な答弁を求めるものである。

一 平成十一年度分確定検査結果

 (1) 十月十二日付通産省文書で不当請求が明らかになった国十一ヶ国のうち、ベトナム・カメルーン・ネパール・ブルガリア・ボリビアの五同窓会による渡航費の不当請求への関与が明らかになったが、関与が明らかになった判断根拠を具体的に示されたい。
 (2) またバングラデシュ・インド・エジプト・ルーマニア・チェコ・スロバキアの研修生が不当請求をしたと明らかになった判断根拠を具体的に示されたい。

二 海外技術者研修協会(財団)による渡航費問題対応

 (1) 平成十一年九月に財団の山本長昭相談役と財団職員がブルガリアを訪問し同国同窓会に航空券代請求が高すぎることについて是正するよう伝えたとある。常勤役員ではない山本相談役(前理事長)が、なぜブルガリアを訪問し是正を要請したのか。
 (2) またこの時、文書のやりとりによる確認はしたのか。
 (3) 是正を求めた後の価格は適正なものになったのか。是正を求める前の航空券金額とその後の航空券金額を具体的に並べ、適正化を示されたい。
 (4) 他国同窓会に対しても同じように財団役員が渡航し、是正要請をしたのか。

三 財団における渡航費補助事業関係

 (1) 平成十二年八月八日提出質問主意書に対する答弁書では「航空券及び航空券購入の際の領収書を確認する旨を定める内部の規程は存在しない」とあるが、補助金の交付を受け事業を実施する団体が事業を実施するにあたり証憑を確認する規程も無しで執行していることになる。このことに対して監督官庁はどう考えるか。
 (2) しかし、財団内での規程集、支給金等支給要領第五条(1)渡航費では「渡航費申請書に必要な証憑を添付して支払いを申請する」という記載があると聞くが事実かどうか確認したい。これが事実ならば、財団がしっかり対応していなかったということになる。政府としての見解を述べよ。
 (3) 平成十二年五月二十三日「財団法人海外技術者研修協会の運営に関する質問主意書」に対する答弁書では「渡航費等研修の参加に要する費用の精算を同窓会との間で行うこととしている場合もあると聞いている」とのこと。精算しているすべての同窓会名を述べよ。
 (4) 「また、その中には同窓会との間で外貨交換率を定めているものもあると聞いているが、これはフィナンシャル・タイムズに記載されている為替指標を利用していると聞いており、特段の問題はないものと考えている」とあるが、外貨交換率を定めているすべての同窓会名を述べよ。
 (5) こうした外貨交換率の決定を財団独自の判断で行ったのか。
 (6) フィナンシャル・タイムズに記載されている為替指標、例えばイラン・イスラム共和国の指標はイランが生活物資輸入及び石油輸出用にしか使用しない制限公定レートであるフローティングレートである。イラン国内には三つの為替レートがあり、他にイラン政府の公定レートであるエキスポートレート、日本商社が取り引きで使用している実勢レートであるTSEレートがある。一番割高であり、制限公定レートであるフローティングレートを使う財団の判断は、状況を認知して行っているのであれば恣意的な運用と思われる。この件に関して政府の見解を問いたい。

四 同窓会による事務手数料

 同窓会推薦研修生からは一定金額を事務手数料として徴収し、同時にそれを運営資金として同窓会が活用するということが行われているようだが、この金額が高すぎるのではないか。
 例えば、アフリカや南アメリカ諸国では一〇〇〇US$、東南アジアや南アジアでは五〇〇US$を徴収されるとのこと。研修生が生活する現地での生活費に比べて高額なものだと思われるがこの金額が適正な料金かどうかを述べよ。

五 財団及び通産省の今後の対応と財団の関与疑惑

 (1) 渡航費については、財団において過去五年間にさかのぼり調査中であり、不当請求に対しては、通産省及び財団において適切に対応するとのことだが、具体的な対応措置内容を述べよ。
 (2) 渡航費不正請求は、同窓会推薦研修生及び同窓会の行為とされ、平成十二年八月八日提出「財団法人海外技術者研修協会の運営に関する質問主意書」に対する答弁書では「財団が不正領収書の発行について助言したという事実はないと聞いている」「財団から不正領収書を作成するよう助言されたことはないと言っていると聞いている」とのことだが、この問題は財団と一部同窓会の癒着、財団による一部同窓会への補助金横流し疑惑と考えられる。この「事実はないと聞いている」「言っていると聞いている」との政府の確認は、それぞれ誰に対しての事実確認だったのか。海外同窓会関係者に対するものだったのか。
 (3) また、海外技術者研修協会における同窓会窓口の部署はどこか。担当役員は誰か。この担当役員からも通産省は事情を聞いているか。聞いていれば内容を述べよ。

六 同窓会への財政支援発覚

 (1) インド同窓会連合会に対する無担保貸付が不適切な行為として早急な措置を講じるとの通産省の是正措置が九月四日付文書で出たが、現在この貸付の保証は誰が行っているのか。財団の山本長昭相談役(前理事長)、野崎紀元専務理事、勝山隼前常務理事の三名がこの融資に対して連帯保証を行っているとのことだがこれも事実なのか確認されたい。
 (2) 北京同窓会に対しても九七年七月、北京事務所自動車買い替え費用として五〇〇〇〇US$、天津同窓会に対しても九八年四月、事業運転資金として一二〇〇〇US$が融資されていることがわかった。政府はこれらの件を把握していたか。把握していたなら詳細を述べよ。
 (3) これは財団の佐藤正文業務担当常務理事名で先の通産省措置にともない、急遽「無担保貸付是正」を伊藤寛一理事長へ提示したものである。政府としてはこのような事態を受け、どう対応されるのか。
 (4) 渡航費補助の問題もあるが、新たな問題が出てきた。これらはいずれも財団役員の体質によるものだが、これらは財団の理念をねじまげるものであり、原因と責任の所在が明らかになった場合は厳正なる対処をすべきと考えるが、政府の見解を聞きたい。

 右質問する。



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