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平成十二年十二月二十六日受領
答弁第七五号

  内閣衆質一五〇第七五号
  平成十二年十二月二十六日
内閣総理大臣 森   喜  朗

       衆議院議長 綿貫民輔 殿

衆議院議員保坂展人君提出海外技術者研修協会の運営に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員保坂展人君提出海外技術者研修協会の運営に関する質問に対する答弁書



一について

 財団法人海外技術者研修協会(以下「財団」という。)が平成十一年度における研修生の渡航費の請求についての調査(以下「財団による平成十一年度調査」という。)を行ったところ、インド、ヴィエトナム、エジプト、カメルーン、スロヴァキア、チェッコ、ネパール、バングラデシュ、ブルガリア、ボリヴィア及びルーマニアの十一か国の研修生の渡航費の請求について、渡航費の申請金額が国際航空運送協会の定める運賃に空港税等を加算して合理的に推定される金額を超過していること、航空券を研修生に販売した旅行代理店から当該研修生の申請金額よりも低い金額が航空券代等として支払われていたとの通知を受けたこと、航空会社が当該航空券の販売を否定したこと等から、当該渡航費の請求中に不当請求のあったことが確認されたとの財団からの報告を受けるとともに、通商産業省において、補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律(昭和三十年法律第百七十九号。以下「補助金適正化法」という。)第十五条の規定に基づく補助金額の確定(以下単に「補助金額の確定」という。)のための現地調査を行った上で当該渡航費の請求中に不当請求があったと判断したものである。
 また、財団による平成十一年度調査の結果に基づいて、財団が、財団の実施する研修の修了者がそれぞれ自国において自主的に組織している団体(以下「同窓会」という。)のうち右十一か国における同窓会の幹部や現地連絡代表に照会した結果、御指摘の五同窓会について、当該同窓会の役職員による不当請求への関与を認める内容の返答が得られたとの報告を受けたものである。

二の(1)及び(2)について

 財団の山本長昭相談役は、スロヴァキアで開催された欧州諸国の同窓会の連合会議に出席した帰路、ブルガリアで実施された海外研修の開校式に出席するため、同国を訪問したと聞いている。
 ブルガリア同窓会会長に対する航空券代請求の是正要請は、財団の職員によって口頭で行われたものであり、山本長昭相談役はその場に同席していなかったと聞いている。

二の(3)について

 ブルガリア同窓会推薦の研修生の渡航費の請求については、財団の職員がブルガリア同窓会会長に対して航空券代請求の是正要請を行う前においては四千三百四十六米ドルであり、当該是正要請を行った後は二千九百米ドルに修正されたと聞いている。しかしながら、財団による平成十一年度調査に対して、ブルガリアの旅行代理店が実際の渡航費の金額は九百八十六米ドルから千三百三十一米ドルまでの間の金額であると通知してきたと聞いている。通商産業省においては、補助金額の確定を行った上で、当該是正要請後のブルガリア同窓会推薦の研修生の渡航費についても、確定額を超えて交付されていた補助金の返還を命じたところである。

二の(4)について

 財団の役員が同窓会を訪問し、航空券代請求の是正要請を行ったことはないと聞いている。なお、財団の職員が、スロヴァキアで開催された欧州諸国の同窓会の連合会議に出席した際に、スロヴァキア、マケドニア旧ユーゴスラヴィア共和国及びルーマニアの同窓会幹部に対して、航空券代請求の是正要請又は金額の確認を行ったことがあると聞いている。

三の(1)及び(2)について

 御指摘のとおり、「渡航費申請書に必要な証憑を添付して協会に支払いを申請する」との規程は存在するものと承知している。
 財団による研修生に対する渡航費の支給について、通商産業省においては、不当請求の再発を防止するため、平成十二年九月四日付け通商産業省通商政策局長通達(平成十二年九月四日通局第一号。以下「指導文書」という。)をもって、速やかに、渡航費支給に係る関係諸規程の見直し等を行い、その結果を報告するよう財団に対して指導したところである。なお、財団においては、平成十二年度から、航空券の購入方法を改善して、同窓会の推薦を受けた研修生の渡航に係る航空券を原則として財団が購入することとしていると承知している。

三の(3)について

 通商産業省においては、財団から、指導文書に従い、研修の参加に要する費用の精算手続に対する同窓会の関与を排除することとしたとの報告を受けていることから、現在は、精算手続に関与している同窓会は存在しないと承知している。なお、財団法人海外技術者研修協会の運営に関する質問に対する答弁書(平成十二年五月三十日内閣衆質一四七第三三号)一の(6)についてでお答えした時点において精算手続に関与していた同窓会は、イラン同窓会、スリ・ランカ同窓会及び大連同窓会であったと聞いている。

三の(4)及び(5)について

 現在、財団との間で渡航費等研修の参加に要する費用の精算のために外貨交換率を定めている同窓会は存在しない。これまでに外貨交換率を定めていたことがある同窓会は、イラン同窓会であり、当該外貨交換率については、財団とイラン同窓会の間の話合いによって決定されていたものと聞いている。

三の(6)について

 財団においては、渡航費の支給に際しては、広く利用されている為替指標としてフィナンシャル・タイムズに掲載されている為替指標を用いることを原則としており、フィナンシャル・タイムズにおいては、現在、イランの通貨の為替指標としてフローティングレートを掲載しているため、財団は、これを利用して費用の精算を行っていたと聞いている。しかしながら、イランの通貨については、財団が利用していた為替指標を用いることが必ずしも適当でない期間があったことが判明したため、通商産業省においては、当該期間において財団が利用していた為替指標を用いたために過大に交付されていた補助金については返還を命ずる等適切に対応したところである。

四について

 御質問は、同窓会が研修生から徴収する事務手数料等に関するものであり、政府としてお答えする立場にない。なお、財団と同窓会との関係について抜本的見直しを行うために財団に設置された監査委員会の報告においては、研修生の日本への派遣準備支援のために同窓会が徴収している事務手数料等の金額については、おおむね妥当であるとされている。

五の(1)について

  平成七年度から平成九年度までの間の渡航費の不当請求に係る補助金の交付については、補助金適正化法第十七条等の規定に基づき、交付決定の一部を取消し、補助金の返還及び加算金の納付を命じたところである。
  平成十年度及び平成十一年度の渡航費の申請については、補助金額の確定を行った上で、確定額を超えて交付されていた補助金の返還を命じるなどしたところである。

五の(2)について

 通商産業省において、カメルーン同窓会推薦の研修生に係る渡航費の不当請求について、財団の役員に確認したところ、財団が不正領収書の発行について助言したという事実はないとの回答を得、また、カメルーンにあるJULLYヤウンデ支店及び同窓会会長が財団からの問い合わせに対して、財団から不正領収書を作成するよう助言されたことはない旨回答してきたと聞いたものである。

五の(3)について

 財団における同窓会の推薦研修生の受入れに係る業務を所掌している課は業務部海外業務課、同窓会との連絡に係る業務を所掌している課は海外部海外統括課であり、これらの業務を担当する役員は佐藤正文常務理事である。同常務理事からは、同窓会推薦研修生の受入れ、同窓会との連絡及び活動支援等に関して必要な報告を受けている。

六の(1)について

 インド同窓会連合会に対する財団の貸付けについては、現在、財団の山本長昭相談役、野崎紀元専務理事及び勝山隼前常務理事の三名が連帯保証人となっているとの報告を受けている。

六の(2)について

 財団は、北京同窓会に対して平成九年七月に五万米ドル、天津同窓会に対して平成八年四月に一万二千米ドルの貸付けを行ったが、いずれの貸付けも、返済は既に完了しているとの報告を受けている。

六の(3)について

 財団においては、指導文書による指導を受けて、無担保貸付けについて連帯保証人を立てるか又は繰上返済を受けるという措置を講じていると考えている。また、通商産業省においては、財団による無担保貸付けの再発防止のため、財団に対する業務監査において、財団が同窓会に対して行う支援に関する規程を整備するよう指導したところである。

六の(4)について

 通商産業省においては、財団に対して、渡航費に係る補助金の返還命令、無担保貸付けの是正指導等を行ってきたところであり、財団においては、関係役職員に対する厳正な処分を行ったとの報告を受けている。また、研修生の渡航費の不当請求、財団の同窓会への無担保貸付け等の再発防止を確保するため、指導文書において関係諸規程の整備等を指導したところであり、今後とも、財団の適切な事業運営のため財団を指導監督していくこととしている。



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