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平成十三年六月八日提出
質問第九一号

小泉内閣の政治姿勢に関する質問主意書

提出者  石井 一




小泉内閣の政治姿勢に関する質問主意書


 小泉内閣は、「聖域なき構造改革」を掲げ一ヶ月余りを経過した現在も国民の高い支持を受けているが、「改革」の具体的な中味は示されず、これまで明らかにされた小泉内閣の政治姿勢については多くの疑問がある。従って、次の事項について質問する。

一 政治改革について

 1 小泉総理のいう聖域なき構造改革で、政治改革に対しては首相公選制の提唱以外とりたてて具体的な政策が示されていないが、政治改革についての具体策を示されたい。
 2 首相公選制は、様々な問題があり、世界の国でこの制度を取っている国は皆無に等しい。総理は、私的諮問機関で検討するとしているが、憲法改正を伴い、国の統治機構にかかわり、また内閣総理大臣が提案すべき案件とも思えない首相公選論をたとえ私的とは言え諮問機関を創り検討することは妥当性を欠くのではないか。
 3 総理の提唱する首相公選制度の骨格を示されたい。
 4 小泉総理は衆議院選挙区での一票の格差是正について、二倍以内、各県に一議席をまず配分する方式の変更を表明したが、国民の一票等価の原則からも適切である。実現のためには衆議院議員選挙区画定審議会設置法の改正を速やかに行い、同審議会で二〇〇〇年国勢調査速報値に基づいて区割を検討すべきだが、総理の責任で、今国会で改正案を提出し成立させる考えはあるか。
 5 少なくとも、この改正なしに次期総選挙は行わないというのが小泉内閣の見解と理解してよいか。
 6 選挙制度は民主主義の基本である。与党三党は連立政権合意で「健全な議会制民主主義確立のため、二〇〇〇年国勢調査を踏まえ、衆議院の現行制度の見直しについて早急に結論を得る」としているが、総理は現行の衆議院選挙制度の小選挙区比例代表並立制度の変更を目指しているのか。小泉内閣として現行の選挙制度は健全な議会民主主義確立にそぐわないと考えているのか明らかにされたい。
 7 総理は派閥の解消を公約としてきたが、自民党の派閥解消を指示し、推進しようとしないのは公約違反である。また、来るべき参議院選挙で自民党公認候補者の派閥離脱を提案しながら、各自の判断とした。参議院の比例選挙制度を拘束名簿式から非拘束名簿制に改悪したことが、派閥単位の選挙を解消できない原因と考えられるが、どのような認識をされているのか。
 8 小泉総理が支持されたのは、従来の自民党政治の改革を公約としたからである。KSD問題、いわゆる久世発言、土地改良事業などにみられる、架空党員疑惑、党費の不明朗な納入問題は、行政の監督責任ならびに選挙制度、政治資金問題と密接不可分である。従って、これを解明し、不当な党費の返還を行うことを約束されたい。

二 外務省問題、機密費について

 1 外務大臣と外務省事務当局との軋轢は目に余るものがあり「異常事態」である。行政への信頼だけでなく日本外交に支障や不信をもたらし、国益を損なう事態になりつつあることはまことに憂慮される。小泉総理は深刻に受け止める必要があるがどう考えているのか。外務省事務局の体質、手法の問題を改革することは必要であるが、外相との確執で日本の外交が混迷、混乱との印象を内外に与えていることは重大であり、看過すべきではない。任命権者としてまた外交の最高責任者として今日の外務大臣と事務当局の損なわれた関係をどうするのか所信を示されたい。
 2 外交・安全保障問題に関する外務大臣の言動は軽率、稚拙さが目立ち、多くの波紋を呼び、駐米大使からも日米関係に懸念が示され、与党内では罷免の声があると伝えられる。日米関係、アジア外交など重要な案件が山積しているが、小泉総理としてこのまま田中外務大臣の言動でいいと考えているのか。特に、外務大臣としての資質に疑問はないと考えているのか。日本外交に支障を来すようなことがあれば総理の責任は免れないと思うがどう判断されているのか。
 3 去る六日の、外務省改革要綱は外交機密費の今年度節減の数値を示していないことなどきわめて不十分で、チェック、決済体制など国民の納得できる対策が示されていないが、外務大臣はこれでいいと考えているのか。
 4 官邸機密費に関する塩川財務大臣の無責任な国会での答弁は、閣僚として適格性を欠き、国民の不信を招くものであると考えるが、小泉総理の見解を問う。
 5 官邸機密費、外交機密費問題は国民の政治不信をかっている最大の問題の一つである。「聖域なき構造改革」といいながら、肝心の足下が聖域になっており、小泉総理の看板に偽りありではないか。国民の税金がこれほど不当に使われた例はない。官邸機密費について責任の所在と改革案を示されたい。また、今年度機密費関係予算をそのまま成立させたが、補正減額の措置を取るべきだが、政府の見解を示されたい。

三 靖国神社の公式参拝について

 1 小泉総理は八月十五日に靖国神社へ総理大臣として参拝することを明らかにしているが、すでにアジア諸国から強い批判がある。総理が国際協調を言いながらこれに反する行動をあえてとる理由は何か。加害者はその傷の痛みを忘れるのが常だが、被害者の心情に思いを及ぼすことは当然の配慮ではないかと思うがどうか。
 2 一九九九年八月六日当時の野中官房長官は、政府として総理大臣はじめ、すべての国民が「慰霊」を行うことができ、各国首脳が来た時に献花できる環境を考えること、靖国神社は宗教法人格をはずし、特殊法人とし国家の責任で祭る、合祀されているA級戦犯を分祀するなどと政府の方針を示したが、小泉内閣はこの見解をどう受け止めているか。かつて故ケ小平氏が「もし、日本でA級戦犯が分祀されるなら、私も日本にいった時に献花する」と語ったと聞いているが、総理はアジア諸国の思いをどう考えているのか。
 3 この問題はこれまでも様々な経緯があり、ごく僅かの例を除いて総理の公式参拝は見合わされてきた。国民はもとより野党ならびに連立与党の中でも異論のあるところで、総理大臣としての靖国神社参拝は再考すべきだと考えるがその考えはあるか。

 右質問する。



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