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平成十三年十二月三日提出
質問第二七号

「戦争」、「紛争」、「武力の行使」等の違いに関する質問主意書

提出者  金田誠一




「戦争」、「紛争」、「武力の行使」等の違いに関する質問主意書


 九月十一日に発生した米国同時多発テロに対する自救措置として米国が開始したアフガニスタンへの武力行使について、日本政府はこれに全面的に賛同すると共に、戦時下への自衛隊派遣という実質上の参戦をもってこれに協力している。
 しかしながらこれに関わる国連憲章、憲法、国際法の解釈についての政府の見解は極めて曖昧であり、これらを明らかにするために以下質問する。

一 「戦争」について
 日本国憲法第九条には「国権の発動たる戦争」とあるが、戦争の条件には「国権の発動」を必要とするのか、言い換えると国権の発動ではない戦争が成立する余地はあるのか、政府の見解を明らかにされたい。
二 「戦争」と「紛争」の違いについて
 日本国憲法第九条では、「戦争」と「国際紛争」とを区別していると解されるが、政府の見解はどうか。政府が両者を異なるものと解釈しているのであれば、その違いについて明らかにされたい。
三 紛争について
  以下の用語の定義について異なるのであれば、政府の見解をそれぞれ明らかにされたい。
 1 日本国憲法第九条でいう「国際紛争」。
 2 国連憲章第二条でいう「国際紛争」。
 3 国連憲章第六章でいう「紛争」。
 4 日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約(以下「日米安保条約」という。)第一条でいう「国際紛争」。
 5 日米防衛協力のための指針(千九百九十七年九月二十三日)(以下「指針」という。)「U 基本的な前提及び考え方」でいう「紛争」。
 6 平成八年度以降に係る防衛計画の大綱(以下「大綱」という。)「T 策定の趣旨」でいう「紛争」。
 7 平成十三年九月十一日のアメリカ合衆国において発生したテロリストによる攻撃等に対応して行われる国際連合憲章の目的達成のための諸外国の活動に対して我が国が実施する措置及び関連する国際連合決議等に基づく人道的措置に関する特別措置法(以下「テロ対策特措法」という。)第二条でいう「国際的な武力紛争」。
四 「武力の行使」について
  以下の用語の定義について異なるのであれば、政府の見解をそれぞれ明らかにされたい。
 1 日本国憲法第九条でいう「武力の行使」。
 2 国連憲章第二条でいう「武力の行使」。
 3 国連憲章第五十一条でいう「武力攻撃」。
 4 日米安保条約第一条でいう「武力の行使」。
 5 日米安保条約第五条でいう「武力攻撃」。
 6 指針「T 指針の目的」でいう「武力攻撃」。
 7 テロ対策特措法第二条でいう「武力の行使」。
 8 テロ対策特措法第二条でいう「戦闘行為」。
五 現在アフガニスタンにおいて行われている戦闘について
  現在アフガニスタンで行われている戦闘は次のいずれかに該当するのか、政府の見解を明らかにされたい。
 1 日本国憲法第九条でいう「国際紛争」。
 2 国連憲章第二条でいう「国際紛争」。
 3 国連憲章第六章でいう「紛争」。
 4 大綱「U 国際情勢」でいう「地域紛争」。
 5 テロ対策特措法第二条でいう「戦闘行為」。
六 自衛権行使と「戦争」ないし「紛争」との関係について
  直接侵略(自衛隊法第三条でいうところのもの)に対して日本国が個別的自衛権を発動し、これを受けて日本国自衛隊が自衛隊法第八十八条で定める「必要な武力行使」を行った場合、日本国憲法第九条でいう「国権の発動たる戦争」になるのか、またこれによって生じた紛争状態は同条でいう「国際紛争」となるのか、政府の見解を明らかにされたい。
七 指針「U 基本的な前提及び考え方」では「国際法の基本原則並びに国際連合憲章を始めとする関連する国際約束」とあるが、これは具体的に何を指しているのか、明らかにされたい。

 右質問する。



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