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平成十六年十二月一日提出
質問第六三号

自衛隊のイラク派遣延長に関する質問主意書

提出者  小宮山泰子




自衛隊のイラク派遣延長に関する質問主意書


 第百六十一回臨時国会が終わった後で、自衛隊のイラク派遣延長が閣議決定されようとしている。派遣された自衛隊員の安全に最終的に責任を持つべき内閣がその職責を果たしているか、大いに疑問である。
 以下、自衛隊のイラク派遣延長に関連して質問する。

1 小泉首相は民主党の岡田克也代表との党首討論で、イラク特措法における非戦闘地域の定義を聞かれ、「自衛隊が活動している地域は非戦闘地域」と答えた。現地自衛隊員の安全を真面目に考えているのか疑問で、一国の総理としては、とんでもない答弁をするものだと批判を受けた。このような総理答弁について、その後、閣僚から何か意見が出たか、伺いたい。それとも総理の発言に黙して語らずで、このような答弁をする総理の姿勢を閣僚は是認しているか、伺いたい。
2 米軍がイラク攻撃を開始した昨年三月二十日、小泉首相は国会への報告で「米国は大量破壊兵器の廃棄の先頭に立っている」と大見得を切ったが、大量破壊兵器は発見されなかった。総理の国会報告は、まったくの事実誤認であり、訂正すべきと考えるが、見解を示されたい。
3 小泉首相は、再三、自衛隊の活動はイラクから高く評価されていると繰り返しているが、だれから、いつ、どのような表現で評価されたか時系列で示されたい。
4 自衛隊の派遣延長について、イラク側のだれから、いつ、どのような表現で派遣延長を要請されたことがあるか、時系列で明らかにされたい。
5 自衛隊部隊が現在、サマワの宿営地から外に出て人道支援を安心して実施できる状況にあるか、状況を説明されたい。またサマワで本格的な活動を開始した日付を示し、その日から今日までの派遣日数と宿営地の外で自衛隊が部隊として活動した合計日数をそれぞれ示されたい。
6 自衛隊のイラク派遣を延長して来年三月のオランダ軍撤退後も継続した場合、オランダ軍に代わって米英軍に治安の役割を要請するのか。その場合、イラク一般国民に広がる米英軍に対する批判に呼応して、さらに自衛隊への反発を呼ぶ可能性も否定できない。政府の見解を示されたい。
7 自衛隊の宿営地に撃ち込まれたロケット弾は信管が抜かれ爆発しないようになっていたというが、このことをどのように理解しているか伺いたい。
8 イラク派遣自衛隊員の法的地位に関連して、旧連合国暫定当局(CPA)のブレーマー元行政官は、@イラク法廷で裁判を受けないAイラク当局から逮捕、訴追、法的手続き執行を受けないとのCPA指令文書を在イラク日本大使館に提出していたが、この保証は現在では、どのように担保されているか。従前どおりの保証があるとすれば、統治権限がCPAからイラク暫定政府に移行した現在の法的根拠は何か。
9 イラク特措法九条は内閣総理大臣及び防衛庁長官がイラク支援自衛隊の部隊員等の安全確保について配慮しなければならないと定めている。この規定にもかかわらず、また民主党はじめ野党、市民団体など各界から派遣自衛隊員の安全を憂慮し派遣延長をすべきでないと進言しているにもかかわらず、仮に派遣延長を決定し、その結果、不幸にも派遣自衛隊員から一人でも犠牲者が出た場合、内閣は責任を取って総辞職すべきである。その決意があるかどうか、伺いたい。

 右質問する。



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