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平成十八年四月十二日提出
質問第二二三号

不妊治療の保険適用に関する質問主意書

提出者  野田聖子




不妊治療の保険適用に関する質問主意書


 昨年、当初予測より二年早く、わが国で人口減少が始まっていることが明らかになった。少子化と高齢化が急激かつ同時に進行する形での人口減少は前例のない事態であり、国のかたちは確実に変質しつつある。社会保障制度等、社会生活の基盤を構成する諸システムが人口のあり様を前提として構築されていることを省みれば、現在の人口減少をくい止める手だてを吟味することは極めて緊要である。
 現在、日本国内で四十七万組のカップルが不妊治療を受けていると言われる。治療を受けずに、あるいは受けられずに悩んでいる患者を含めれば、その三倍以上の人数になると試算されている。他方、体外受精により誕生した出生児数は年間一万五千人を数え、総出生児数の一%を超える。それ以外の治療により誕生した事例はより多く、四万人、全出生児数の四%にもおよぶ数になると推測されている。
 また、厚生労働科学研究班が平成十一年度に実施した「患者から見た不妊治療の在り方に関する研究」(研究者:(社)日本家族計画協会クリニック所長・北村邦夫氏)では、不妊治療を必要としたカップルが「これまでに不妊の結果、治療費として医療機関に支払った費用」を尋ねている。十〜三十万円が十九.二%と最多であり、次いで五十〜百万円が十五.八%、百五十〜二百万円が十一.五%、三十〜五十万円が十一.八%であった。「毎月の生活費だけでまかなえた」が四十八.六%ではあるが、「それまでの貯金を使った」三十七.六%、「ボーナスを使った」二十一.八%、「仕事を始めた」十一.五%など、検査・治療にかかる経費が負担になっている現実が明らかとなっている。
 同様のアンケート調査は複数の地方自治体や市民団体によっても行われている。平成十五年九月に山口県が実施した調査では、「これまでに不妊治療に要した治療費の総額平均四十三万円、体外受精を受けた場合は百五十九万円」、「不妊治療について県・市町村に対して望むこと(重複回答)は、1.不妊治療の保険適用(九十一%)、2.不妊治療費の補助(八十五%)、3.不妊専門の医療機関の増加(六十%)の順」となっている。島根県の「不妊治療受診者アンケート」(平成十六年三月調査)でも、「行政に望むこと」の第一位は「不妊治療の保険適用(八十四%)」である。大阪府の「不妊実態調査」(平成十三年八〜十一月実施)では、「現在の気持ちや不妊治療全体について、自由にお書き下さい」という項目で、「経済的負担の軽減及び保険適用や補助を望むもの」に最も多くの声(二十八.四%)が寄せられた。
 深刻な人口減少社会を迎えたわが国において、子どもを産みたいと願うカップルに対し、国家として支援することの意義は大きい。国は決して子どもを産むことを強制するのではなく、子どもを産むにあたってのさまざまな障害除去に取り組むことが期待される。不妊治療に係る経済的負担を軽減するとともに、不妊症の一部には解決可能な疾患があるとの観点から、その保険適用が必要であると考える。
 従って、次の事項について質問する。

一 平成十七年四月、尾辻厚生労働大臣(当時)は「平成十八年四月に医療保険などの抜本的な見直しをするが、不妊治療の保険適用についても検討課題にしたい」旨発言された。現在、不妊治療の保険適用は検討課題として対応されているか。それはどのように行われているか。
二 「不妊症は保険診療の観点からは疾患である」とする専門医の見解をどう考えるか。
三 「不妊症は保険診療の観点からは疾患である」と考える場合、不妊治療を保険適用できない理由はなにか。
四 「不妊症は保険診療の観点からは疾患ではない」と考える場合、不妊治療に対して補助金を付与する目的はなにか。
五 少子化を最大原因とする人口減少が進むわが国にあって、子どもを産みたいと願う親を支援するという観点から、不妊治療を保険適用し、不妊治療に係る経済的負担を軽減させることは少子化ないしは人口減少をくい止める有効な一施策になるとは考えられないか。

 右質問する。



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