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平成十九年十二月二十八日提出
質問第三七一号

沖縄県における「集団自決強制」削除の教科書検定を巡る県民大会に関する再質問主意書

提出者  鈴木宗男




沖縄県における「集団自決強制」削除の教科書検定を巡る県民大会に関する再質問主意書


 第二次世界大戦中、日本軍が沖縄県の住民に集団自決を強制したとの記述を削除した教科書検定(以下、「検定」という。)について、二〇〇七年九月二十九日、沖縄県で「検定」の撤回を求める県民大会(以下、「県民大会」という。)が行われた。同年十二月二十六日、渡海文部科学大臣は「検定」に対して教科書会社六社から出されていた訂正申請を承認し、日本軍が強制したという直接的記述は避けつつも、旧日本軍の関与や、旧日本軍による教育等により沖縄の住民が集団自決に追い込まれた等の記述を認め、実質的な「検定」の修正(以下、「修正」という。)が行われた形となった。右と「前回答弁書」(内閣衆質一六八第六八号)を踏まえ、再質問する。

一 「前回答弁書」で、「県民大会」で示された「検定」の撤回を求める沖縄県民の総意を受け、沖縄県における集団自決への日本軍の関与、強制を歴史教科書に記述することを認めるべきではないのかとの問いに対して「平成十八年度の日本史教科書の検定意見は、沖縄における集団自決について、旧日本軍の関与を否定するものではなく、不幸にも集団自決された沖縄の住民のすべてに対して、自決の軍命令が下されたか否かを断定できないという考えに基づいて付されたものであり、検定決定後の日本史教科書の記述においては、『日本軍のくばった手榴弾で集団自決と殺しあいがおこった』、『県民が日本軍の戦闘の妨げになるなどで集団自決に追いやられた』等の日本軍の関与を認める記述がある。」との答弁がなされている一方で、今回「修正」が行われたのはなぜか。「検定」に対して文部科学省は、「専門的な調査審議に基づいて実施された」として、「検定」は変更しないとの立場を貫くとの見解を有していたと承知するが、右の政府の対応は、「前回答弁書」の内容と齟齬があると考える。今回「修正」が認められた経緯につき、説明されたい。
二 「修正」が行われるに際して、教科用図書検定調査審議会においてどの様な議論が行われたか。また、右議論についての議事録は作成されているか。
三 そもそも「検定」は、第二次世界大戦中、日本で唯一地上戦が行われ、甚大な被害に見舞われた地域である沖縄の住民にとって受け入れがたいものであり、「修正」を行うことは当然の流れであったと考える。今回の「検定」そして「修正」という経緯は、沖縄県民の感情を傷つけるものであったと考えるが、政府の見解如何。

 右質問する。



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