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平成二十一年六月十一日提出
質問第五三一号

いわゆる足利事件について最高検察庁次長検事が謝罪した件に関する質問主意書

提出者  鈴木宗男




いわゆる足利事件について最高検察庁次長検事が謝罪した件に関する質問主意書


 一九九〇年、栃木県足利市で当時四歳の女児が殺害されたいわゆる足利事件で容疑者とされ、無期懲役が確定し、服役中だった菅家利和さんが、女児の下着に付着していた体液のDNA型が菅家さんのものとは一致しないとの鑑定結果が出たことを受け、本年六月四日、千葉刑務所から釈放された。同月十日の衆議院決算行政監視委員会(以下、「委員会」という。)において、今次菅家さんが釈放されたことについて、森英介法務大臣として検察庁の瑕疵を認め、菅家さんに謝罪をするべきではないかと当方が質問したところ、森大臣は「再審請求の即時抗告審において係属中の事件に関することでございます。詳細についてはお答えを差し控えたいと思います、現時点においては。」、「私は今法務大臣として御答弁を申し上げておりますので、いろいろ個人としては思うことはございますけれども、この公の席においては、先ほど申し上げたように、まさに即時抗告審係属中の事件でございますので、これについて今私が意見を申し上げることは、裁判所との関係等々のさまざまな関係から差し控えさせていただきたいと思います。御理解いただきたいと思います。」、「私は真剣にお答えしておりますが、とにもかくにも、再審請求の即時抗告審において係属中の事件でございます。そういった点を現時点において私が申し上げられることに制限があるということを御理解いただきたいと思います。」等と、法務大臣という立場にある者として、菅家さんに対する謝罪を含め、コメントすることを避ける旨の答弁を繰り返している。右を踏まえ、質問する。

一 同月十日、最高検察庁の伊藤鉄男次長検事は、午後三時半から開いた記者会見(以下、「会見」という。)において、「真犯人とは思われない人を起訴し、服役させたことについて、大変申し訳ないことをしたと思っている」と、菅家さんに対して謝罪する言葉を述べたと承知するが、「会見」が開かれること並びに伊藤次長検事が菅家さんに対して謝罪をすることについて、森大臣は事前に報告を受けていたか。
二 一で、事前に報告を受けていたのなら、森大臣はいつ、誰からその報告を受けていたのか、またその際に森大臣としてどの様な返答をしたのか明らかにされたい。
三 「会見」における伊藤次長検事の謝罪は、検察庁、法務省という組織としての、ひいてはこれら組織の最高責任者である森大臣としての、つまり全組織挙げての菅家さんへの謝罪であるのか。
四 前文で触れた様に、森大臣は「委員会」では菅家さんに謝罪することを拒んでいたのに、その一方で「会見」において伊藤次長検事が謝罪したのはなぜか。部下である伊藤次長検事に謝罪をさせる一方で、検察庁、法務省、ひいてはこれら組織の最高責任者である森大臣が、「委員会」、つまり国民の代表たる国会議員が集まる国会の場で、菅家さんに対して明確な謝罪をしなかったのはなぜか。明確に説明されたい。
五 検察庁、法務省、ひいてはこれら組織の最高責任者である森大臣が菅家さんに謝罪をせず、部下である伊藤次長検事が謝罪をするというのは、法務省という組織のやり方として異常ではないか。
六 森大臣は、検察庁、法務省、ひいてはこれら組織の最高責任者として、部下である官僚をきちんと指導監督できているか。菅家さんへの謝罪の件を見ても、部下である官僚の言いなりになり、何ら指導力を発揮できていないのではないかと思料するが、森大臣の見解如何。

 右質問する。



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