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平成二十二年三月五日提出
質問第二一八号

検察官による取調べの実態等に関する再質問主意書

提出者  鈴木宗男




検察官による取調べの実態等に関する再質問主意書


 前回質問主意書で、取調べ中に被疑者に対して殴る、蹴る、被疑者を壁に押しつけ、身動きをとれなくするといった暴行を働き、または机を叩く、大きな声を出し暴言を吐くといった威嚇をし、それが表沙汰になり罷免された、若しくは自ら職を辞した検察官は過去にいるかと問うたところ、「前回答弁書」(内閣衆質一七四第一七一号)では「法務省において把握している範囲では、過去に取調べの相手方に暴行を加えるなどして懲戒処分又は法務省の内規に基づく処分を受けた検察官は四名である。」との答弁がなされている。また「前回答弁書」では、右の四名の検察官とは以下の通りであると説明されている。
@ 平成五年十月、取調べの相手方二名にそれぞれ足蹴りするなどの暴行を加え、傷害を負わせる。同年十一月に免職処分を受ける。退職金の支払いはなし。
A 平成二年七月、取調べの相手方の顔を突き上げる暴行を加え、傷害を負わせる。平成六年六月に停職三カ月の処分を受け、その後退職する。退職金の支払いはあり。
B 平成六年三月、取調べの相手方の面前にあった机を持ち上げて床に落とし、同机の下端を同人に接触させ、傷害を負わせる。同年十月に停職三カ月の処分を受け、その後退職する。退職金の支払いはあり。
C 平成十三年三月、取調べの相手方に威迫的で不適切な発言を行う。平成十七年十二月に法務省内規に基づく厳重注意処分を受け、その後退職する。退職金の支払いはあり。
 右を踏まえ、再質問する。

一 @の検察官による暴行は、どの様にして発覚したのか、その経緯を明らかにされたい。
二 Aの検察官による暴行は、いつ、どの様にして発覚したのか。また、暴行を行ったのは平成二年七月であるのに、なぜその後約四年も経ってから、ようやく停職三カ月の処分が下されることとなったのか。その間、右の者による暴行は明らかになっていなかったのか。それぞれ明確な説明を求める。
三 Bの検察官による暴行は、いつ、どの様にして発覚したのか。また、暴行を行ったのは平成六年三月であるのに、なぜその後約七カ月も経ってから、ようやく停職三カ月の処分が下されることとなったのか。その間、右の者による暴行は明らかになっていなかったのか。それぞれ明確な説明を求める。
四 Cの検察官による威迫的で不適切な発言は、いつ、どの様にして発覚したのか。右の者は、具体的にどの様な内容の発言をしていたのか。また、威迫的で不適切な発言を行ったのは平成十三年三月であるのに、なぜその後約四年九カ月も経ってから、ようやく厳重注意処分が下されることとなったのか。その間、右の者による威迫的で不適切な発言は明らかになっていなかったのか。それぞれ明確な説明を求める。
五 @からCの者の氏名及び退職時の官職をそれぞれ明らかにされたい。
六 @からCの者に関連し、担当上司等、他に処分を受けた者はいるか。いるのなら、誰に対し、いつ、どの様な処分が下されたのか、それぞれ明らかにされたい。
七 前文で触れた様に、「前回答弁書」には「法務省において把握している範囲では、過去に取調べの相手方に暴行を加えるなどして懲戒処分又は法務省の内規に基づく処分を受けた検察官は四名である。」とあるが、右答弁の「取調べの相手方」とは、逮捕された被疑者のみを指しているのか。例えば、将来参考人、証人となる者、または検察庁として任意の事情聴取を求めた者等、逮捕された被疑者を除く者(以下、「被疑者以外の者」とする。)も含まれているか。
八 過去に「被疑者以外の者」に対し、刑法第百九十五条第一項で規定する「暴行又は陵辱若しくは加虐」を行い、それが表沙汰になり罷免された、若しくは自ら検察官の職を辞した者はいるか。
九 当方は平成十四年六月十九日に逮捕され、四百三十七日間に渡る勾留を受けたが、当方の事件に関連し、被疑者ではなく、「被疑者以外の者」として東京地方検察庁特別捜査部による事情聴取を受けた人物より、検察官から「こちらの狙いは鈴木だ。あなたは捕まる心配はないのだから、鈴木に不利な話をしろ」との旨の威迫的で不適切な発言をされた、または、予め質問とそれに対する回答案が書かれた文書を渡され、公判ではそれに沿って話すことを強要され、ただひたすらそれを読む練習をされられた等の話を聞いている。「被疑者以外の者」に対する、検察官による違法な取調べ、または事情聴取の中にも、表沙汰になっていないだけで、懲戒処分に値する、違法な行為が行われている事例はあると考える。また、逮捕された被疑者に対する検察官の取調べについても同様に、表沙汰になっていないだけで、@からCの事例の他にも、違法な行為が行われている事例はあると考える。千葉景子法務大臣はじめ加藤公一法務副大臣、中村哲治法務大臣政務官の法務省政務三役として、右につき改めて事実関係を調査する考えはあるか。

 右質問する。



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