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平成二十二年十一月三十日提出
質問第二一八号

「留学生三〇万人計画」に関する質問主意書

提出者  阿部知子




「留学生三〇万人計画」に関する質問主意書


 急速にグローバル化が進む中、国際理解を促進するとともに、国際的に活躍できる人材を招聘するために、留学生の需要が急速に高まっている。留学生の獲得競争は世界中で激しさを増しており、政府も「留学生三〇万人計画」(以下、「三〇万人計画」とする)を策定し、二〇二〇年までに外国人留学生を三〇万人にすべく、受け入れ拡大を目指している。
 しかしながら、国として留学生獲得に乗り出しているにもかかわらず、受け入れ留学生数は十分に増加しているとは言えず、二〇〇九年五月一日段階でも、十三万二千七百二十人に留まっている。また、中国には「留米親米、留日反日」という言葉があることに象徴されるように、来日した留学生は日本に対する不満や不信を持って帰国するケースが多いと言われている。
 それらの原因の一つとして、「三〇万人計画」の事業が多岐に渡りすぎるために、「三〇万人計画」が持つ本来の目的が曖昧になり、過小な予算を多くの事業に投入した結果、効率的な予算投入が阻害され、留学生受け入れに向けた環境整備が不十分になっていると考えられる。
 「三〇万人計画」の本来の目的に立ち返り、留学生の増員と満足度の向上を目指すために、より効率的かつ集中的な予算投入が不可欠である。
 よって、以下質問する。

一 政府は「三〇万人計画」について、意義・目的に照らして計画通り進んでいると認識されているかどうか明らかにされたい。進んでいないとすれば、どこに問題があると認識しているか明らかにされたい。
二 現在、「三〇万人計画」の施策・事業を行っているのは、内閣府、法務省、外務省、文部科学省、厚生労働省、経済産業省、国土交通省の七府省で間違いないか。さらに、各府省の具体的な部局課室の名称を明らかにされたい。
三 二の関係府省のうち、「三〇万人計画」の進捗に関し、全体状況の把握、政策調整等を行っているのはどこか。また、二〇〇八年度以降、各府省の施策の進捗、政策調整を行うため関係府省が集まる「連絡会議」等の開催実績を示されたい。また、二〇一一年度政府予算案の概算要求にあたり、事前に「連絡会議」等を行い、各府省間の調整を行ったか否か明らかにされたい。
四 「三〇万人計画」にあたって、二〇〇九年度までの予算額と費消された決算額について、府省ごとに示されたい。
五 国費留学生に給付された奨学金及び私費留学生に給付された学習奨励費の合計額を二〇〇八年度及び二〇〇九年度予算について明らかにされたい。また、それぞれについて「三〇万人計画」全体における構成比率を示されたい。
六 「三〇万人計画」の進捗状況について、国民に対する情報提供をどのように進めてきたか示されたい。また、当事者である留学生からの要望・意見聴取を行ってきたかを具体的に明らかにされたい。行わなかったのであれば、その理由を示されたい。
七 政府部門において「三〇万人計画」に係る恒常的な政策評価を行う部署を明らかにされたい。
八 二〇一一年度政府予算案の閣議決定を前に、政府が各府省の要望事項のさらなる精査を行う予定があるか示されたい。

 右質問する。



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