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平成二十三年六月三日提出
質問第二二五号

日本の伝統文化における大相撲に関する質問主意書

提出者  木村太郎




日本の伝統文化における大相撲に関する質問主意書


 無料公開で実施された大相撲技量審査場所が五月二十二日、千秋楽を迎え、八百長問題により、支度部屋は監察委員の親方が見張る緊張感の中、力士は熱戦を繰り広げた。入場券は従来からの各部屋後援会を中心に希望者が殺到したものの、相撲茶屋などの営業を中止し、興行色をなくした影響により、これまで相撲を愛してきた固定客や一般常連客が減り、角界再生に向けて真剣に取り組む日本相撲協会にとって、前途多難な状況であることは否めない。
 相撲は、日本書紀にもその文字が出てくるほど歴史が古く、特に宮中では攘災や国家安泰を祈願し、武術の鍛錬とともに娯楽の目的で相撲を行い、天覧に供し宴を賜う慣行があったとされている。後に中世の大名が相撲見物を行い、楽市・楽座を敷いた織田信長なども奨励し、町人文化にも溶け込み、現在の日本相撲協会の前身である相撲興行組織が江戸時代、江戸及び大坂に置かれたとしている。
 このように相撲は、時代の変遷とともに社会的、政治的な影響を受けながら、明治四十二年六月二日、常設相撲場となる両国国技館が落成となった時に国技とされ、純粋な日本の伝統文化であり、様々な儀式を取捨選択して混成された競技興行であると考える。
 従って、次の事項について質問する。

一 力士の活躍が、憔悴しきった被災地の人達に勇気と力を与える。東日本大震災による被災地のお年寄りの多くに、「先日の大相撲技量審査場所をテレビで観戦できず本当に残念だった」との意見があるが、どのように捉えているのか、菅内閣の見解如何。
二 一に関連し、地方巡業における各地の相撲を愛する人達との接触は馴染み深いものがあり、現役力士達の多くが、被災地を慰問し、ちゃんこなどの炊き出しをして欲しかったが、八百長事件を気遣って萎縮してか、引退した力士だけの寂しい慰問であった。このことについて、国はどのように捉えているのか、菅内閣の見解如何。
三 先の大相撲技量審査場所において、日本相撲協会が、相撲茶屋などの営業を取りやめ、興行色をなくしたことによって、固定客や一般常連客が減っていることについて、監督官庁たる文部科学省及び国はどのように分析しているのか、菅内閣の見解如何。
四 相撲の土俵には神が宿るとされ、神聖なる儀式であり、その上において神である横綱に八百長があったとするならば由々しき問題である。しかし、様々な儀式を取捨選択して混成された競技興行とはいうものの、純粋な日本の伝統文化に対して、何時までも過去を遡り自虐的な態度を崩さない報道や監督官庁たる文部科学省の対応について聊か疑問を唱えるが、菅内閣の見解如何。
五 四に関連し、日本相撲協会が、八百長問題の事実関係解明のために本年二月二日に設置した「特別調査委員会」及び再発防止のため同年三月九日に設置した「大相撲新生委員会」において、外部委員を選任していたことについて、監督官庁たる文部科学省及び国としてどのように評価しているのか、菅内閣の見解如何。
六 一〜五に関連し、今後の日本相撲協会の果たすべき役割、またその根幹をなす様々な役割について、国はどのように捉え、今後支援していくのか、菅内閣の見解如何。

 右質問する。



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