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平成二十三年八月二十五日提出
質問第四二二号

津波被害を受けた公立小中学校の復旧計画に関する質問主意書

提出者  木村太郎




津波被害を受けた公立小中学校の復旧計画に関する質問主意書


 文部科学省は去る五月二十四日、東日本大震災で学校施設が甚大な被害を受けたことなどを踏まえ、公立小中学校・高校などの施設整備の基本方針を見直し、平成二十七年度までの五年間で全ての耐震化を完了させる計画を策定したが、今回また新たな問題を抱えることとなった。
 被災地の中では、浸水や地盤沈下に見舞われ校舎が使用不能になり、近隣の小学校の空き教室を借りている地域があるが、同被災地では高台への集団移転を検討中で、菅政権のスピード感に欠落した対応により、街づくりの計画が見えてこなければ、どの場所で学校を再開するのか決まらず、二学期以降も依然として間借りが続くとしている。また、受け入れ先の学校が手狭となった場合や津波の影響を受けない他校の運動場や民間の土地を買い上げるなどの地域は、仮設校舎の建設に踏み切ったところもある。しかし、仮設校舎の期限は二年間であり、中長期的な復旧の見通しは、自治体の正式な復興計画が決まるまで分からない。
 公立学校施設災害復旧費国庫負担法は、学校施設者の市町村などに代わり、国が復旧費用の三分の二を負担するとしているが、その対象を原状復帰に必要な工事費用などに限定している。前段で述べた、高台などに移転し、新築する費用は対象外であり、国は疲弊し切った被災地に幾重も重なる財政的な裏付けを明確に明示することが今最も必要と考える。
 従って、次の事項について質問する。

一 被災地の中で、高台への集団移転を検討中で、菅政権のスピード感に欠落した対応により、街づくりの計画が見えてこなければ、どの場所で学校を再開するのか決まらず、二学期以降も依然として間借りが続く児童・生徒たちの姿に対して、どのように思慮を以って反省するのか、菅内閣の見解如何。
二 受け入れ先の学校が手狭となった場合や津波の影響を受けない他校の運動場や民間の土地を買い上げるなどの地域は、仮設校舎の建設に踏み切ったところもある。只でさえ菅政権の対応により復旧が遅れている中、工期等考慮した場合、仮設住宅とともに仮設校舎の期間二年間について、この時期に及んでは非常に厳しいものと考えるが、菅内閣の具体的な見解如何。
三 公立学校施設災害復旧費国庫負担法は、その対象を原状復帰に必要な工事費用などに限定しているが、高台などに移転し新築する場合、また既に移転を決め再建するなどの費用において、国としてどのように対応していくのか、菅内閣の見解如何。
四 三に関連し、防災集団移転促進事業では、実質的な国の負担率は特別交付税の補填措置を含め九十四パーセントとするものの、その負担額には上限があり、これを超えた場合は自治体で負担することになる。加えて公立学校施設災害復旧費国庫負担法は、学校施設者の市町村などに代わり、国が復旧費用の三分の二を負担するとしている。しかし、その対象を原状復帰に必要な工事費用などに限定しているとなれば、国の補助拡大を考慮しないと、財政力の弱い被災地においては破綻する可能性も否定できないと考えるが、どのように対応していくのか、菅内閣の見解如何。
五 二〜四に関連し、平成二十三年度の普通交付税大綱によると、地方交付税の不交付団体は、前年度比二割減となっており、自治体財政は一層厳しさを増しているが、今回の被災地での深刻な状況を踏まえ、その配分方法等について今後どのように進めていくのか、菅内閣の見解如何。

 右質問する。



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