質問本文情報
平成二十三年十二月七日提出質問第一〇七号
医師数に基づく医療体制と地域医療再生計画のさらなる推進に関する質問主意書
医師数に基づく医療体制と地域医療再生計画のさらなる推進に関する質問主意書
厚生労働省が昨年九月二十九日、医師不足などを把握する「必要医師数実態調査」を初めて実施したが、全国八千六百九十八の医療機関から回答を得、計二万四千三十三人の医師不足が判明した。この調査結果に関して、医師不足について求人倍率ではなく求人数で見た場合、最も不足している地域は東京の千六百五十六人ということになり、強ち医師の偏在ということは言えないものとなっている。さらに、万単位の医師を充足させる程余裕のある地域は存在せず、今から大学医学部を新設し増員することについても即戦力に乏しく現実的ではないことが見て取れる。しかし、求人倍率では、都道府県別で見ると、大都市に比べ、地方で医師不足になっている状況が明らかになっており、特に農村部では医師不足により、病院の閉院や一部休診などが顕著に見られ、地域医療の再生が喫緊の命題である。
我が青森県では、この地域医療再生計画に準拠し、各種事業を進めている中、特に中核病院である「つがる総合病院」については、今年度から建設工事に着手しており、新たな地域医療体制の構築に向けて、一丸となって取り組んでいるが、非常勤の医師で対応している診療科についての常勤化などサテライト病院及び診療所を含む医療体制の今後に課題を残している。
今後もこの事業の充実に向けた対策・強化が今まで以上に必要であり、更には勤務医の加重労働、診療科偏在の問題について検討し直し、医療機関・医療機器・IT基盤整備、大学病院と連携した医師派遣システムの強化、看護師等の勤務環境改善などにおける当面の対策が急務と考える。
従って、次の事項について質問する。
二 一に関連し、昨年の「必要医師数実態調査」によると、医師不足について求人倍率ではなく求人数で見た場合、最も不足している地域は東京の千六百五十六人ということになり、強ち医師の偏在ということは言えないものとなっているが、どのように捉えているのか、野田内閣の見解如何。
三 一及び二に関連し、万単位の医師を充足させる程余裕のある地域は存在せず、今から大学医学部を新設し増員することについても即戦力に乏しく現実的ではないことが見て取れるが、どのように捉えているのか、野田内閣の見解如何。
四 一〜三に関連し、昨年の「必要医師数実態調査」によると、「今後の医師確保対策のあり方については、本調査結果のほか、様々な制度のあり方、諸外国の状況等を踏まえ検討していく。」としているが、その後の進捗状況はどのようになっているのか、野田内閣の見解如何。
五 一〜四に関連し、農村部における医師不足は深刻であるが、地域医療再生基金の拡充、医師確保のための補助及び過疎対策事業債等について、平成二十四年度予算ではどのように反映していくのか、野田内閣の見解如何。
六 我が青森県では、新たな地域医療体制の構築に向けて、一丸となって取り組んでいるが、非常勤の医師で対応している診療科についての常勤化などサテライト病院及び診療所を含む医療体制の今後に課題を残している。今後においてどのように支援していくのか、野田内閣の見解如何。
七 今後も地域医療再生計画の充実に向けた対策・強化が今まで以上に必要であり、更には勤務医の加重労働、診療科偏在の問題について検討し直し、医療機関・医療機器・IT基盤整備、大学病院と連携した医師派遣システムの強化、看護師等の勤務環境改善などにおける当面の対策が急務と考えるが、どのように対応していくのか、野田内閣の見解如何。
右質問する。