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平成二十六年六月五日提出
質問第一九八号

学校教育法及び国立大学法人法の一部を改正する法律案成立により改正される学校教育法の施行と学長の人事権に関する質問主意書

提出者  大熊利昭




学校教育法及び国立大学法人法の一部を改正する法律案成立により改正される学校教育法の施行と学長の人事権に関する質問主意書


 今般、学校教育法及び国立大学法人法の一部を改正する法律案(以下、「本改正案」)が国会に提出された。本改正案は、大学の意思決定の仕組みを根本的に変更するものであり、わが国の高等教育のあり方に多大な影響を与えかねないばかりか、憲法第二十三条が保障する「学問の自由」にも抵触しかねない重要な問題を包含している。
 右を踏まえ、質問する。

一 本改正案成立後の学校教育法(以下、「改正学校教育法」)の施行にあたっては、学長に広範な人事権、すなわち、新規採用教員の選考・任用、既存教員の解雇・配置転換を審議し、決定する権限(以下、「人事権」)を付与するか。
二 「付与する」というものとした場合、このことは、教授会に人事権の一部を引き続き認めることと矛盾するか。
三 「矛盾する」というものとした場合、私立学校法第一条が「私立学校の特性にかんがみ、その自主性を重んじ」云々と規定していることに鑑みれば、改正学校教育法の執行に際して、私立学校法に抵触するおそれはないか。
四 神戸地裁昭和五十四年十二月二十五日判決、前橋地裁昭和六十三年三月十一日判決、岐阜地裁平成十三年八月十四日判決等、裁判所は、教授会が教員の任免を審議することは、憲法二十三条の「学問の自由」およびそれから派生する「大学の自治」の要請であるとしている。この観点から、改正学校教育法が教授会の人事権を否定する場合、憲法違反のおそれはないか。
五 また、憲法違反ではないとしても、大学は毎年多額の国庫補助を受け入れており、専任教員の数がその算定の根拠のひとつとなっている。よって、国民の税金が適切かつ効果的に使われるためには、教員の任免は常に公平・公正に行われなければならず、人事権者の縁故情実に基づくようなことがあってはならない。本改正案が可決成立した場合、学長に与えられる広範な人事権が濫用されないことは、ガバナンスの観点から、どのように担保されるか。

 右質問する。



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