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平成二十八年十一月二十四日提出
質問第一六六号

コムソモリスク検体用日本人遺骨焼失事件に関する質問主意書

提出者  初鹿明博




コムソモリスク検体用日本人遺骨焼失事件に関する質問主意書


 厚生労働省が平成二十八年十月二十八日に発表した「旧ソ連抑留中死亡者遺骨収集応急・埋葬地調査派遣(ハバロフスク地方)におけるDNA鑑定用検体の御遺骨の焼失に関する報告とお詫び」について、以下質問する。

一 ハバロフスク地方における遺骨の収集については、これまで平成二十六年及び平成二十七年には七月に実施している。シベリアでは、例年十月には雪が降り始め、現場で焚き火に当たらなければならないほど寒くなる。今年はなぜこのような遅い時期に遺骨の収集を行ったのか。
二 今回の調査について、厚生労働省職員は何人参加したのか。
 また、日本から同行した通訳やガイド、現地で参加した領事館員や補助員は何人いたのか。それぞれの役割は何だったのか。そのうち、ロシア語がきちんと話せる人は何人いたのか。
三 運転手なども含めて、現地で雇用されたロシア人は何人いたのか。それぞれの役職・専門は何か。アルバイト的な作業員以外にロシア側専門家はいたのか。
 ロシア側の傭員はだれがどのような方法で集めたのか。契約書はあるのか。
四 ロシア側の傭員の日当・謝礼はそれぞれいくらか。待遇に関する不満やトラブルはなかったのか。
五 今回の遺骨収集・調査派遣に要した費用総額はいくらか。
六 過去五年間で、旧ソ連からの遺骨収集に要した費用総額はいくらで、一柱あたり平均でいくらを要しているか。
七 いままでにDNA鑑定した旧ソ連からの遺骨は何件で、実際に遺族が見つかったのは何件か。
八 現在DNA鑑定に要する費用は一件あたりいくらか。
九 旧ソ連からの遺骨のDNA鑑定用のデータベースには全部で何件登録されているのか。
十 遺骨を現地で焼却せずに帰国させることはできないのか。
十一 遺骨を焼却せずに、現地の墓地を整備してそのまま埋葬し、遺骨の一部とDNA鑑定用の検体のみを持ち帰ることはできないのか。
十二 中央アジアのウズベキスタンやカザフスタンでは、宗教上の理由で、抑留死没者の遺骨収集ができずに現地の墓地に埋葬されたままと聞く。遺族から遺骨返還の要望はないのか。また、これらの諸国の政府と遺骨返還のための交渉をしているのか。
十三 厚生労働省は、現在までに旧ソ連領内で全部で何か所の埋葬地を確認しているのか。
十四 厚生労働省は、平成二十四年度以降に、民間団体等に委託して「旧ソ連地域における海外未送還遺骨情報収集事業及び埋葬地現況調査」を実施してきたが、実際に調査員が出向いて確認できた埋葬地は、何か所か。調査の結果、何が判明したのか。また、これらの調査に要した費用は総額でいくらか。
十五 旧ソ連に留まる遺骨で、今後収集可能な遺骨は、おおよそ何柱か。それらの収集・鑑定のために要する費用は全部でいくらくらいと推定するか。収集可能な全遺骨を収集するのにあと何年かかると推測するか。
十六 今回の遺骨消失に係る不祥事で失われた損害額は、概算でいくらか。関係者らの処分は実施されたか。今後処分の予定はあるか。
十七 ロシア軍やロシア非常事態省、内務省、ロシア赤十字社など、情報や専門的知識、人材・資材・車両などを有するロシア側の専門機関と正式にパートナーとして契約し、共同事業として、夏場の一時期に限定せず、恒常的、戦略的、効率的に埋葬地調査や遺骨収集を行うべきと考えるが、如何か。
十八 シベリアの奥地や南方の激戦地跡に分け入って、長期かつ効率的に作業できる装備と能力を有するのは、自衛隊である。現在、遺骨収集はその任務に入っていないが、今後、必要とされる法整備を行い、遺骨収集をその任務に加え、自衛隊に遺骨収集事業への参加を求めて、その能力を人道目的のために活用すべきではないかと考えるが、如何か。
十九 国として総力を挙げて遺骨収集に取り組むために、官邸又は内閣府に、遺骨収集に関する司令塔を設け、総合的な調整と指導を行うべきではないかと考えるが、如何か。

 右質問する。



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