衆議院

メインへスキップ



質問本文情報

経過へ | 質問本文(PDF)へ | 答弁本文(HTML)へ | 答弁本文(PDF)へ
平成二十九年十一月二日提出
質問第七号

日本政府が国連総会第一委員会に提出した核兵器廃絶決議案に関する質問主意書

提出者  逢坂誠二




日本政府が国連総会第一委員会に提出した核兵器廃絶決議案に関する質問主意書


 平成二十九年十月二十八日、日本政府が国連総会第一委員会に提出した核兵器廃絶決議案「核兵器の全面的廃絶に向けた新たな決意の下での共同行動」(「本決議案」という。)が、七十七か国の共同提案国を含む百四十四か国の支持を得て採択された。今後、本決議案は、十二月初旬に国連総会本会議において採決にかけられる見通しであると承知している。
 本決議案は、核兵器禁止条約に触れず、核兵器の非人道性の表現を弱めたことで、核保有国である米英仏の支持を得られたものの、賛成は昨年から二十三か国も減った。被爆国として核廃絶を訴えながらも、核禁条約に賛同しない日本の核政策は国際社会で整合性を厳しく問われている。
 本決議案について疑義があるので、以下質問する。

一 国連総会第一委員会での本決議案の審議に際して、多くの批判が出たと承知している。本年の決議案が、「核兵器の使用による壊滅的な人道的結末についての深い懸念」とした点であり、昨年は「核兵器のあらゆる使用による壊滅的な人道的結末についての深い懸念」と、「あらゆる」という言葉が入っていたが、これが本年度のものには明示されていなかったためと承知しているが、これは事実であるか。見解を示されたい。
二 本決議案から、昨年の決議案には明記されていた「核兵器の「あらゆる」使用による壊滅的な人道的結末」の「あらゆる」が削除された理由は何か。見解を示されたい。
三 「あらゆる」という言葉がないと、核使用を完全に禁じることにはならず、核使用を容認するような解釈を生むというのが専門家の共通見解とされるが、政府はこのような解釈が一般的であることを承知しているのか。見解を示されたい。
四 本決議案から「あらゆる」という言葉を削除した理由は、日本政府が政策上、核使用を完全に禁じているわけではなく、状況に応じて核使用を容認する余地を残しているという理解でよいか。
五 十月二十九日の朝日新聞の報じるところでは、日本政府が本決議案から「あらゆる」という言葉を削除した背景として、フランスの元外交官でシンクタンク「ジュネーブ安全保障政策研究所」のマルク・フィノー氏は「自衛のためなどの場合、合法的に核兵器を使用できうるという意味になる」と指摘している。ある国際法専門家は「核攻撃に対して、核による『報復攻撃』の可能性を残しておくというのが日本の立ち位置ではないか」と指摘したという。これらの専門家の指摘は、的外れで、日本政府の意図するものではないと断言することができるか。政府の見解を示されたい。
六 本決議案では、昨年の「核兵器の完全な廃絶を達成」という「明確な約束」を再確認する文言の「達成」部分が削除され、「核不拡散条約(NPT)の完全履行」に後退した点が批判されたと承知している。本決議案で、「核不拡散条約(NPT)の完全履行」に後退した理由は何か。政府の見解を示されたい。
七 唯一の戦争被爆国の日本は一九九四年以来、毎年、国連総会に核廃絶決議案を提出し、核軍縮を世界に呼びかけてきている。決議は加盟国に対する勧告に過ぎないという意味合いが強いが、核兵器を巡る立場の違いを超えて多くの国々の賛同を得ることは、唯一の戦争被爆国である日本に課せられた崇高な使命であるといえる。本決議案に賛成した国からも、多くの批判の声が上がっていると承知している。スイスとスウェーデンの代表は「再解釈や書き直しのいかなる試みにも断固として反対する」と表明し、賛成したある国の関係者は、「来年も同じ決議案なら、投票行動の変更を検討する」と述べたという。政府は各国の本決議案への批判を真摯に受け止め、絶対的な核廃絶に努め、来年度はそれを踏まえた決議案を提出すべきではないか。見解を示されたい。

 右質問する。



経過へ | 質問本文(PDF)へ | 答弁本文(HTML)へ | 答弁本文(PDF)へ
衆議院
〒100-0014 東京都千代田区永田町1-7-1
電話(代表)03-3581-5111
案内図

Copyright © 2014 Shugiin All Rights Reserved.