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平成二十九年十一月二十四日提出
質問第五七号

北朝鮮軍兵士の亡命事件の法的意味に関する質問主意書

提出者  逢坂誠二




北朝鮮軍兵士の亡命事件の法的意味に関する質問主意書


 朝鮮国連軍は、一九五〇年六月二十五日の朝鮮戦争の勃発にともない、同月二十七日の国連安保理決議第八十三号及び七月七日の同決議第八十四号に基づき、「武力攻撃を撃退し、かつ、この地域における国際の平和と安全を回復する」ことを目的として、七月に創設された。また、同月、朝鮮国連軍司令部がわが国の東京に設立された。
 一九五三年七月の朝鮮における軍事休戦に関する一方国際連合軍司令部総司令官と他方朝鮮人民軍最高司令官および中国人民志願軍司令員との間の協定(「休戦協定)という。)成立後、一九五七年七月に朝鮮国連軍司令部がソウルに移されたが、わが国には朝鮮国連軍後方司令部が設立され、現在、東京都内の在日米軍横田飛行場内に存在している。現在、朝鮮国連軍は、国連軍地位協定第五条に基づき、わが国内の七か所の在日米軍施設・区域を使用することができ、その動向はわが国の安全保障環境にも重要な影響を与える。
 十一月十三日、北朝鮮軍兵士による亡命事件が板門店で発生した。北朝鮮軍兵士は、小型四輪駆動で走行し、軍事境界線まで接近した後、車を降りて韓国側に逃走した。この間、北朝鮮軍の四人の兵士が追走しながら銃撃し、亡命した兵士は銃弾を受け、ソウル郊外の病院に運ばれた。一時は予断を許さない状況だったが、現在は意識が回復している。
 十一月二十二日、国連軍司令部は、亡命事件発生時の様子を捉えた監視カメラの映像を公開した。映像には北朝鮮軍兵士が逃げる兵士を銃撃した上、軍事境界線を韓国側に一時越境し、再度北朝鮮側に戻る様子が鮮明に映っており、国連軍司令部は「(朝鮮戦争の)休戦協定を違反した」と断定している。
 この事件に関連して政府の見解を確認したいので、以下質問する。

一 当該亡命事件が発生したのは、休戦協定第一条第一項でいう「軍事境界線を確定し、敵対する軍隊の間に非武装地帯を設けるために、双方は、それぞれこの線より二キロメートル後退する。非武装地帯を設けて緩衝地帯とすることによって、敵対行為再発へ導く恐れのある事件の発生を防止する」ところの軍事境界線付近の非武装地域内であるとの理解でよいか。
二 当該亡命事件において、北朝鮮軍兵士が逃げる兵士を銃撃した上、軍事境界線を韓国側に一時越境した行動は、休戦協定第一条第六項でいう「双方は、いずれも非武装地帯内で、または非武装地帯より、あるいは非武装地帯にむかっていかなる敵対行為もおこなってはならない」と禁止された行為であるとの理解でよいか。
三 二に関連して、軍事境界線付近で北朝鮮軍の四人の兵士が駆けつけ、兵士の背後から拳銃や自動小銃を韓国側に発砲する行為は、休戦協定第一条第六項でいう「双方は、いずれも非武装地帯内で、または非武装地帯より、あるいは非武装地帯にむかっていかなる敵対行為もおこなってはならない」と禁止された行為であるとの理解でよいか。
四 政府は、当該亡命事件に関して次の行為は休戦協定違反であると認識しているのか。
 あ) 軍事境界線付近で北朝鮮軍の四人の兵士が駆けつけ、兵士の背後から拳銃や自動小銃を韓国側に発砲した行為。
 い) 北朝鮮軍兵士が逃げる兵士を銃撃した上、軍事境界線を韓国側に一時越境した行為。
五 当該亡命事件では、北朝鮮軍の兵士らの銃撃に対して応戦しなかったため、韓国と北朝鮮の間の武力衝突に至らなかったものの、多くの過去の紛争はこのような偶発的衝突が高じて引き起こされることが多い。現在、政府は、朝鮮半島有事が発生した場合、数万人いると推定される在韓邦人の日本国内等への避難計画を持っているのか。見解を示されたい。
六 朝鮮半島有事の際の在韓邦人の日本国内等への避難は、朝鮮国連軍司令官の勧告あるいは要請によって行われるとの理解でよいか。あるいは、政府の自らの判断により行われるのか。見解を示されたい。
七 韓国における在留邦人の避難が行われる場合、民間機のチャーターなどが主たる手段になると想定できるが、事態が非常に緊迫した段階で緊急退避させなければならない場合、民間機は運航していない可能性が高く、自衛隊の輸送機の派遣も視野に入ると思われる。現行の法令に基づいて、それは可能であるのか。政府の見解を示されたい。

 右質問する。



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