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平成三十年一月二十二日提出
質問第四号

イージス・アショア導入と中距離核戦力全廃条約の整合性に関する質問主意書

提出者  逢坂誠二




イージス・アショア導入と中距離核戦力全廃条約の整合性に関する質問主意書


 平成二十九年十二月十九日の閣議で、政府は、北朝鮮の弾道ミサイル攻撃に対する防衛力を強化するため、陸上配備型イージス・システム「イージス・アショア」を導入することを決定した。今年度の補正予算案と来年度予算案に導入にむけた経費を計上し、秋田県秋田市と山口県萩市にある陸上自衛隊の演習場に一基ずつ配備する方針であり、今後、配備予定地の地質調査や購入先となるアメリカ政府との交渉などを進め、二〇二三年度までに配備が行われると承知している。
 平成二十九年十二月二十八日、ロシア外務省のザハロワ報道官は、日本が北朝鮮の脅威に対抗するためアメリカ製の「イージス・アショア」の配備を決めたことについて、日ロ関係に悪影響を与えると発言し、米ロの中距離核戦力全廃条約に違反するとの認識を示した。ザハロワ報道官は「アメリカが事実上、日本の支援を得て、中距離核戦力全廃条約にまた一つ違反したことを意味する」と指摘した。
 これらの事実を踏まえて、以下質問する。

一 政府がアメリカ製のイージス・アショアを導入することに関して、ロシア外務省報道官のいうところの、「アメリカが事実上、日本の支援を得て、中距離核戦力全廃条約にまた一つ違反した」とのロシア政府の認識は妥当な主張であると考えるのか。政府の見解如何。
二 一九八七年十二月八日、アメリカのレーガン大統領とソビエト連邦共産党のゴルバチョフ書記長によってワシントンで調印された、「中射程、及び短射程ミサイルを廃棄するアメリカ合衆国とソビエト社会主義共和国連邦の間の条約」(「INF全廃条約」という。)の締結国は、現在、アメリカとロシアであるものの、日米安全保障条約の下で、日本がイージス・アショアを運用する場合、アメリカの領土に向かうミサイルも迎撃することも想定されるため、日米安全保障条約第五条でいう「各締約国は、日本国の施政の下にある領域における、いずれか一方に対する武力攻撃が、自国の平和及び安全を危うくするものであることを認め、自国の憲法上の規定及び手続に従つて共通の危険に対処するように行動する」場合、アメリカはINF全廃条約に違反するのではないか。政府の見解如何。
三 イージス・アショアの射程は約二千キロと想定される。INF全廃条約では、射程が五百キロから五千五百キロまでの範囲の核弾頭、及び通常弾頭を搭載した地上発射型の弾道ミサイルと巡航ミサイルの廃棄を求めており、海上発射型のそれは禁止されていない。日米安全保障条約第五条でいう「各締約国は、日本国の施政の下にある領域における、いずれか一方に対する武力攻撃が、自国の平和及び安全を危うくするものであることを認め、自国の憲法上の規定及び手続に従つて共通の危険に対処するように行動する」場合、海上自衛隊のイージス艦が弾道ミサイルの迎撃のためにミサイルを発射することはINF全廃条約で禁止されていないと解すべきだが、陸上配備型のイージス・アショアの場合には、INF全廃条約に抵触する懸念はないのか。政府の見解如何。
四 ロシア軍は、北方領土の国後島にバル、択捉島にバスチオンを展開しているが、これらの射程が三百キロ程度であり、INF全廃条約に違反しない配慮を行っていると見ることができる。ロシアのザハロワ報道官も、日本側の動きは北東アジア地域の平和と安定に寄与しないと述べ、日ロ間の安全保障分野における信頼醸成や、平和条約締結交渉に「否定的な影響」を与えると示唆している。わが国におけるイージス・アショアの導入は、日ロの平和条約締結に悪影響を及ぼすのではないか。政府の見解如何。
五 日本以外に既にアメリカ製のイージス・アショアを導入している国はどこか。あるいは現時点で導入を決めている国はあるのか。政府の把握するところを明らかにされたい。
六 二〇二三年の配備完了までにイージス・アショア導入に必要な経費総額はどの程度と想定しているのか。政府の見解如何。
七 二〇二三年のイージス・アショア配備完了後、イージス・アショアを維持管理、運用するため、毎年度どの程度の経費を要すると想定しているのか。政府の見解如何。

 右質問する。



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